【意外に多い】2020年登場の新型車、コロナ禍なのに豊作 車種を総ざらい ほとんどのメーカーが倍以上リリース
公開 : 2020.12.27 08:25 更新 : 2021.10.09 23:42
日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得したレヴォーグ
スバルの2020年の新型車は、10月に発表されたレヴォーグの1台だけ。しかし、「スバルの技術的フラッグシップ」と位置付けられた、その内容は非常に高く評価され、2020年の日本カー・オブ・ザ・イヤーの栄冠に輝いている。
今後のスバルの新型車には、今回のレヴォーグで初採用された多くの技術が移植されることが予想される。また、11月には次世代のBRZの姿も公開されている。2021年は、兄弟車であるトヨタ86と共に、大きな話題の中心となることだろう。
マツダもスバル同様に新型車の少ない年であった。新発売となったのは10月発売のコンパクトSUVであるMX-30のみ。2019年の東京モーターショーではEVとして紹介されたモデルが、あっと驚くガソリン・エンジン車として日本市場に投入された。2021年1月にEV版などが登場するという。これも2021年の注目の存在だ。
ダイハツとしては記録となる大ヒット
スズキとダイハツの2020年の新型車は、どちらも1台ずつ。スズキは11月に登録車のコンパクトハイトワゴンとなるソリオとソリオ・バンディットのみ。ダイハツは6月の軽自動車クロスオーバーのタフトだ。
残念ながら、どちらも販売ランキング上位に顔を出すほどの売れゆきではなかったが、ダイハツは2019年暮れに発売した登録車のロッキーと、そのOEM供給したトヨタのライズが大ヒット。ダイハツとしては、記録的なほど売れており、2020年は忙しい1年になったはずだ。
2020年を振り返ってみれば、トヨタの新型車が群を抜いて多いことが分かる。ほとんどのメーカーが1~3モデルのところ、その倍以上をリリースしている。さらに販売でもトヨタが強い。1月から11月までの登録車の累計販売台数で言えば、1位がヤリス、2位がライズ、3位がカローラ、4位がホンダのフィットとなっているのだ。また、2位に入ったダイハツからのOEMモデルであるライズの存在も2020年のトピックのひとつだろう。
ちなみに、軽自動車の販売の上位は、スーパーハイトワゴンと呼ばれる、ホンダのNボックス、スズキのスペーシア、ダイハツのタントが上位3台。どれも、2020年ではなく、2019年以前に登場したモデルとなる。2020年の軽自動車マーケットは、スーパーハイトワゴンの人気の根強さをあらためて認める年といえるだろう。
ベストセラーとなるコンパクトカーから、話題のSUV、EV、軽自動車など、数多くの話題のクルマが登場した2020年。並びだけを見れば、新型車の豊作年だったと言える。コロナ禍がなければ、2020年の自動車業界は好調だった可能性が高い。なんとも残念な1年であった。