【レースを始めたのは65歳】一家3世代で楽しむフレイザー・ナッシュ ビンテージ・レース 後編
公開 : 2021.01.10 12:25
次へ気持ちが向いているコーリー一家
「最高のレースでした。出だしで失速し、ひどいスタートでしたが、とても楽しかった。ジョンノが貸してくれた、フレイザー・ナッシュ・エメリソンスペシャルは最高でした。想像していたより、ずっと速かった」。ウィルフは11位でフィニッシュしている。
祖父のアンディも快走した。「遅いクルマを追い越す場面もありました。わたしのトランスミッションは3速しかないのですが、ほかにも同じクルマが走っていたようです。残り2周で故障する前に追い越せました。良いレースいだったので、リアイアは残念ですよ」
父のダガルは、ピグレットが積む大排気量エンジンのアドバンテージを発揮し、スタート直後から圧倒的なリードを奪った。だが、恐ろしく速いスーパースポーツに抜かれてしまった。
「レースをリードしていた時、ヘアピンで前のクルマと車間距離を取った方が良いと感じました。それが、息子のウィルフでした」
「ウィルフは後ろのクルマに気づき、わたしを先に行かせてくれました。素晴らしい判断でしたね」。最終的にダガルは3位でゴールした。
3世代でのレースを経験したことで、コーリー一家の気持ちは収まったのだろうか。そんなこと、あるはずがない。アンディが声を上げる「1つ思いついた。今度は、シルバーストーンでのポメロイ・トロフィーに出るのはどうだろう?」
「今のクルマで出られるの?」。ウィルフが笑う。彼の祖父のように、すでに孫もビンテージカーへ両足を突っ込んでいるようだ。