【目標販売台数の達成率は?】2020年の新型車の通信簿 「5」はトヨタ・ヤリス、ハリアー

公開 : 2020.12.30 08:25  更新 : 2021.10.09 23:42

コロナ禍とはいえ意外に健闘し、2020年の新車販売はどうやら前年比8割台となりそう。そんな2020年に登場した新型車を、目標販売台数達成率から振り返ります。

売れに売れたトヨタヤリス

text:Kenichi Suzuki(鈴木ケンイチ)

2020年一番ヒットした新型車といえば、トヨタのヤリスで間違いない。2月に発売開始となって3月には、日本自動車販売協会連合会の「乗用車ブランド通称名別順位」で3位に登場。4月には1位になり、6月こそ、ライズに譲るものの、その他の月はすべてトップのまま11月まできている。

そんな、ヤリスの販売目標は月に7800台。今年、もっともヤリスが売れなかったのは4月の1万119台であったことを考えれば、目標は悠々とクリアしていることになる。

トヨタGRヤリス
トヨタGRヤリス

ただし、8月末にSUV版のヤリス・クロスと、9月に高性能版のGRヤリスを発売しており、この2モデルの数字もヤリスの販売成績に含まれている。ヤリス・クロスの目標は月販4100台であり、GRヤリスは月販1100台。つまり、9月以降は3台の目標の合算である1万3000台がノルマとなる。

では、実績はどうだったのか。9月のヤリスの販売は2万2066台、10月は1万8592台、11月は1万9921台。つまり、目標を大きく超える記録を残した。

ちなみに、販売ランキングで2位となるモデルは月販1万2~3000台ということを鑑みれば、ヤリス・シリーズは、目標の時点でベストセラーを争う数字となる。ベストセラーになるべくして、世に送り出されたモデルといえるだろう。

それ以外のトヨタの新型車といえば5月に登場したハリアーがある。こちらの月販目標は3100台。発売翌月の6月が4239台であったが、その後は6000~1万台弱を販売。目標の2~3倍というヤリスと同様の好調な販売が続いている。

期待したほど売れなかったホンダフィット

トヨタ・ヤリスの対抗馬となるのがホンダ・フィットだ。こちらも2月に発売開始となっており、目標は月販1万台。ところが、その結果は苦しいものとなった。

発売直後の3月こそ、1万4845台で目標をクリアするものの、その後は7000~9000台で推移。年間を通すと目標をクリアすることはできなそうだ。

ホンダ・フィット
ホンダ・フィット

ちなみに2月に発売されたアコードは月販目標300台、8月のホンダeは年間で1000台というわずかな数字。ここまで少ないと販売ランキングでは欄外で結果は不明。ただし「燃料別販売台数(乗用車)」というランキングでは、ホンダは10月にEVを126台、11月に177台を販売している。ホンダeは目標通りに売れているようだ。

ヤリスやフィットのライバルとなる日産のノートの発売は12月23日から。ノートを交えた3モデルの戦いの本番は2021年となる。

記事に関わった人々

  • 鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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