【86/BRZ、別々の道か】トヨタとスバル、ハイブリッドで成立する? しない? EV化は確率低く

公開 : 2020.12.31 09:45  更新 : 2021.01.28 18:11

スバルは新型BRZの世界初公開を日本ではなく、主要販売国のアメリカでおこないました。兄弟車86については未だに正式情報がありません。予想します。

BRZはアメリカ最優先 86の情報なし

text:Kenji Momota(桃田健史)

トヨタとして久々の2ドアスポーツカーとして、世界の注目を集める86(ハチロク)。2012年発売以来、すでに8年が過ぎており、新型モデルの登場を心待ちにしているファンは日本にも大勢いる。

そんなファンならば当然、86の兄弟車であるスバルBRZが2代目へと進化した姿を2020年11月18日、アメリカからの世界初披露オンライン発表を通じて確認しているはずだ。

トヨタ86
トヨタ86    トヨタ

オンライン発表と同時に、カリフォルニア州内のレーシングコースで事前に開催されたメディア向け試乗会の模様を、アメリカメディアが編集したユーチューブ動画でじっくりと観たに違いない。

その上で、トヨタとスバルが86とBRZをアメリカを最優先市場に位置付けていることを再認識したことだろう。

気になるのは、BRZの発売時期だ。アメリカで発表から1年近く後あとの2021年秋とまだかなり先だ。

一方、製造国である日本発売時期について、日本のスバル本社から2020年末時点で正式コメントはない。

また、トヨタからも次期86に関するアナウンスメントはなく、スバル本社のプレスリリースとして「トヨタ自動車との業務提携で掲げる『もっといいクルマづくりの追求』の取り組みを通じて、共同開発したクルマ」という表現にとどめている。

2.0Lエンジン、2.4L化の意味

新型BRZは、いわゆるキープコンセプトという商品イメージではあるが、エンジン排気量が2.4Lへの拡大した意味はとても重い。

重量増だけではなく、BRZ、そして86の車格が変化したようにも感じる。

スバルBRZ(2020年)
スバルBRZ(2020年)    スバル

アメリカ発の動画から、2.4Lユニットによって、よりパワフルかつトルクバンドが広がり、走りの幅が広がったことが伝わってくる。

走りのイメージから、ライトウエイトスポーツの領域から一歩先に行ったような雰囲気を感じる。

そもそも、BRZと86をライトウエイトスポーツと位置付けるかどうか、むずかしい判断だと思う。

実際、2012年の初代BRZ発売前、ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)で開催されたBRZプロトタイプ試乗会の際、スバルの技術者らは「BRZは単なるライトウエイトスポーツではない、独自の世界感を持つクルマ」だと強調していた。

プロトタイプの時点では、スバルの真骨頂である四輪駆動をイメージするような走り味が極めて強かった印象があり、「もっとパワー&トルクがあっても良いのでは?」という議論を技術者らとした。

さらに、印象に強く残っていることがある。

それは、BRZと86との差別化だ。この点についてスバルから様々な意見が出た……。

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