【希少なヒストリックカーが集結】いにしえと最新の東京を巡るヒストリックカー・ラリー 第14回コッパ ディ東京

公開 : 2020.12.29 20:25  更新 : 2021.03.05 21:42

第13回とは違うルートを用意

第14回コッパ ディ東京は感染対策としていつものラリー競技は用意せず、ツーリングのみという内容とされた。ルートの前半は前日に行われた第13回とは違うルートとされた。

恒例となった神田明神と浅草今戸神社と柳橋に立ち寄るルートの後は、始めて架けられたのは17世紀だが、現状は1932(昭和7)年に竣工した両国橋を通って隅田川を渡るまでのセクションは前日と同じである。

コッパ ディ東京に欠かせないポイントである柳橋は、第13回と第14回の両日のルートに組み込まれた。
コッパ ディ東京に欠かせないポイントである柳橋は、第13回と第14回の両日のルートに組み込まれた。    奥村純一

隅田川を越えると違うルートとなり、清澄公園の脇を通り勝鬨橋までまっすぐに南下。そこからは21世紀の新しい快速コースで豊洲市場を抜け、有明のガレージ伊太利屋の前を通り、レインボーブリッジを越えてゴールを目指した。

ダットサン・スポーツが参加

今年は感染予防対策として2日間に分けて別のイベントとして開催されたが、コロナ禍の影響でイベントがほとんどキャンセルされたこともあり、参加を熱望していた熱心なエントラントは両日に参加するほどの盛り上がりを見せた。

コッパ ディ東京の参加車両の半分を占めるのがイタリア車で、今回のニューカマーとして注目されたのはフィアット 1100ヴィオッティだ。1950年代はトリノにいくつものカロッツェリアがあり、その頃はまだ顧客の注文にも応じて特別なフィアットが生み出された時代だった。しかし、小規模なカロッツェリアは’60年代には淘汰されてしまったので、今となっては良き時代のイタリアの見事な職人芸を伝えてくれる稀なる存在だ。

今回のニューカマーとして注目されたのは、カロッツェリア・ヴィオッティが製作したフィアット 1100TVヴィオッティ・クーペだった。
今回のニューカマーとして注目されたのは、カロッツェリア・ヴィオッティが製作したフィアット 1100TVヴィオッティ・クーペだった。    奥村純一

日本車では、戦前と戦後の日産を繋ぐ重要なモデルであるダットサン・スポーツや最初にフェアレディと名乗ったSPL212も参加した。珍しいところでは英国の特殊な階級のためのスポーツカーであるブリストル。また有名なれどあまり見る機会が無いスポーツカーとしては、戦後にメルセデス・ベンツの名声を改めて確立した300SLガルウイングや、戦後のアメリカを代表する初代コルベット(しかも元F1レーサーの山本左近がドライバーだ)なども参加した。

そんな珠玉のヒストリックカーたちがコッパ ディ東京のルートを駆け巡る姿は、さながらタイムマシンで東京と自動車の歴史の時空を駆け抜けるかのような光景だった。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事