【気になるウワサ】トヨタRAV4 EV版出るのか? エヴォルティスとの関係は?
公開 : 2021.01.25 05:45 更新 : 2021.01.28 18:33
初代、2代目ときて……
最初のRAV4 EVは、初代RAV4の車体を改造したものだった。登場したのは1997年で6年間に渡り少量が生産され、米カリフォルニア州内の個人や企業向けに販売、またはリースされた。
導入の目的は、同州のZEV(ゼロエミッション・ビークル)規制に対応するためだ。当時、筆者も現地で何度もRAV4 EVを試乗したが、かなりズッシリとした走り味だったことを思い出す。
近年でも初代RAV4 EVに遭遇することはあるが、多くの場合は北カリフォルニアのシリコンバレー周辺である。当時から、この地域の住民は地球環境に対する関心が高い人が多かった。
そのシリコンバレーで2000年代後半、2代目 RAV4 EVの開発が進んだ。テスラに対して、トヨタがZEV法対応として開発委託したのだ。
2010年代前半、2代目RAV4 EVのコンセプトモデル、そして量産モデルのお披露目の場で、テスラのイーロン・マスクCEOやトヨタ関係者から筆者は直接話を聞いたが、その時点では当然、テスラモデルSが登場していない。
それから10年も経たずして、テスラの時価総額がトヨタどころか日系全自動車メーカーの合計額を抜いてしまうことをだれが想像できただろうか?
そして時代は2020年代へ。世界でカーボンニュートラルなどCO2削減が大きな社会課題となり、ハイブリッドが主流のトヨタも早期のEVシフトを余儀なくされている。
e-TNGA登場
話をトヨタとスバルとの共同開発EVに戻すと、そのコンセプトモデルの実車が公開されたのが2020年1月。渋谷区恵比寿のスバル本社で開催されたスバル技術ミーティングだった。
コンセプトモデルとはいえ、「これをRAV4 EVと呼ぶには、イメージが違い過ぎる」と筆者を含めて集まった報道関係者の多くが口にした。これが、一部でスバルがアメリカで「EVOLTIS(エヴォルティス)」を商標登録していると報じられてきたモデルなのか?
スバル幹部らは、トヨタとの技術協業の詳しい状況や、このモデルとRAV4 EVとの関係について、その場では明言を避けた。
そして2020年12月7日、トヨタ・ヨーロッパは、2021年半ばにEVの量産型ミッドサイズSUVを発表するとして、そのラフスケッチを公開。また、EV専用のプラットフォームを「e-TNGA」と呼んだ。ミッドサイズSUVという部類で考えると、近年大柄化したRAV4も含まれる可能性があるが、e-TNGAといわれると、RAV4 EVは該当しない。
このミッドサイズSUVは、スバルEVの兄弟車と見るのが妥当だろう。
トヨタのEV戦略は、足元のCO2規制やEV義務化が厳しい欧州や中国での導入が優先され、新規ミッドサイズSUV EVの日本導入は2022年以降になるのか?
一方で、2021年中頃登場の日産アリア対抗として、3代目RAV4 EVの日本登場の可能性はないのだろうか?今後のトヨタの動向を注視してきたい。