【ディーゼルのマイルドHV】アウディQ5 40 TDI クワトロ 小変更 電圧12VのISG採用
公開 : 2021.01.28 10:25 更新 : 2021.01.28 14:25
マイルドHVディーゼルを搭載するQ5 40。燃費に優れる長所を伸ばし、SUVとして優れた長距離選手だと英国編集部は評価します。
もくじ
ーディーゼルの寿命を伸ばすマイルドHV
ー最新版インフォテインメントを獲得
ー快適で長距離が得意なプレミアムSUV
ーアウディQ5 40 TDI スポーツ Sトロニック・クワトロ(英国仕様)のスペック
ディーゼルの寿命を伸ばすマイルドHV
ディーゼルエンジンの余命は、それほど長くはないだろう。だがマイルド・ハイブリッド(HV)を採用することで、さらに数年、延命はできる。
アウディはそんなディーゼル・マイルドHVのラインナップを徐々に増やしている。今回適用されたのは、フェイスリフトされたプレミアムSUVのQ5だ。
ベルト駆動されるスターター・ジェネレーター(ISG)を2.0Lの4気筒ターボディーゼルへ付与。低回転域でのパフォーマンスを向上させ、フェイスリフト前より14psをプラスしている。最高出力は203ps、最大トルクは40.7kg-mを獲得している。
0-100km/h加速は0.5秒短縮し、7.6秒で到達できる。だが、Q5の購買層にとって重要視されるのは、燃費の方だろう。
電圧12Vで稼働するISGのアシストで、一定速度での走行時など、低負荷時にエンジンを停止するコースティング機能を追加。22km/h以下での走行時にも、積極的にエンジンを停止させる。その結果の燃費は15.9km/L、CO2の排出量は165g/kmとなっている。
フェイスリフトと同時にマイルドHV化することで、BMW X3やメルセデス・ベンツGLC、ボルボXC60など、プレミアムSUVでのプレゼンスを保つのが狙い。一方で、見た目の変更は最小限だ。
さらにワイドになったフロントグリルと、形状が改められたLEDヘッドライト、ドア下部のシャープなモールなどが新しい。今回試乗したスポーツ・グレードでは、18インチのアルミホイールを履いていた。
最新版インフォテインメントを獲得
インテリアの変更は、ボディよりわかりやすい。12.3インチのモニターとなるデジタル・メーターパネルはQ5共通で標準装備。インフォテインメント用のタッチモニターは、A4と同じ10.1インチになっている。
ソフトウエアも一新。使い慣れたダイヤルコントローラーは姿を消し、タッチ入力に最適化された。
実際に押せるボタンからタッチモニターへの集約も、よく考えられている。モニターには、上級モデルに準じたアイコンが表示され、見た目はわかりやすい。エアコンの操作系は、物理ボタンのまま残されていて使いやすい。
タッチモニターは、アップル・カープレイとアンドロイド・オートに対応。直感的な操作性を高めている。デジタル化されたメーターパネルも含めて、アウディのインターフェイスはこのクラスではベストの1つ。グラフィック的な派手さはないけれど。
フェイスリフト後も、従来のように機能的な車内は快適で上質。Q5はアウディで最も人気の高いモデルの1つへと成長し、実際的なインテリアから大きく逸脱することは意味を持たない。当然の仕上がりではある。
内装素材の質感は高く、装備も充実。英国のスポーツ・グレードには前後のパーキングセンサーやバックカメラ、シートヒーター、3ゾーン・エアコンなどが付いてくる。荷室の容量は550Lで、テールゲートも電動だ。
姿勢制御も優秀で、まるでA4に乗っているかのよう。驚くほど機敏に向きを変えるものの、ステアリングホイールの操舵感は薄く軽すぎるから、運転への関与は濃くない。これも従来どおり。