【美しいクーペライン】BMW 4シリーズ(1) G22型 長期テスト 機能充実パッケージOP
公開 : 2021.02.06 11:45 更新 : 2021.07.12 18:55
便利なダッシュボードのショートカットキー
テクノロジー・パックの方は、これから。ヘッドアップ・ディスプレイやハーマンカードンのステレオは素晴らしい。個別に選ぶとしても、装備させたいと思う。ジェスチャー・コントロールは、筆者の息子がいろいろ試して楽しんでいる。
一方で、ドライビング・アシスタント・プロフェッショナルの有効性はまだ確認できていない。アダプティブ・クルーズコントロールとレーンキープ・アシストは、筆者の好きな機能ではないというのが本音ではある。
ドライブレコーダーは、ありがたいと感じたくない装備。パークアシストと連動したシステムで、車両に搭載されたカメラ映像を自動的に40秒毎記録してくれる。便利な機能だが、有効だったと思うときは、来ない方がイイ。
インテリアは、長時間過ごすのに快適な空間だ。大きなタッチモニターは備わるが、日常的に操作する機能、エアコンなどへは実際に押せるボタンが残されている。まだモニターとにらめっこ、ということはない。
このダッシュボードからショートカットキーがなくなったら、悲しく感じるだろう。最大8つの機能を、ドライバーが任意に登録できる。とても便利なボタンだ。
BMW 420dは、長距離クルーザーとして優れた実力を備えていることは、薄々と感じている。ロックダウンが解除されオフィスへの通勤が始まっても、快適に移動できそうだ。
筆者はロンドンから北に130kmほど離れた、ピーターバラに住んでいる。トゥイッケナムのオフィスまで、150kmほどはある。毎日の長距離通勤を安楽にこなせるなら、ありがたいばかり。
189psと40.7kg-mで0-100km/h加速7.1秒
4気筒ディーゼルエンジンは洗練され、車内にいても気になるノイズはほとんどない。189psと40.7kg-mを備え、0-100km/h加速は7.1秒でこなす。今時のクーペとしては、中の中、といったスペックだと思う。
特にディーゼルエンジンらしく、中回転域での太いトルクは特筆モノ。流れをリードするような走りも、余裕でこなせる。
ステアリングホイールの反応は鋭く、滑らかな乗り心地は、グランドツアラー寄りの420dの個性をほどよく高めている。18インチという、賢明なホイールサイズも良い。
少し残念なのが燃費。このクルマのオドメーターは、1200kmを差している。筆者が乗り始めてからは、短距離移動が多かった。この条件で表示されている平均燃費は、12.6km/L。WLTP値で、カタログ上は23.8km/Lがうたわれている。
長距離旅行などを通じて、燃費の変化も見ていきたい。理想と現実は近づくだろうか。少なくとも、出だしの印象は充分に良い。