【WRCとともに歩んだ進化】三菱ランサー・エボリューションVI TMEとX FQ440 MR 前編
公開 : 2021.02.13 07:05 更新 : 2022.11.01 08:57
世代を重ねる毎に進化したランエボ
IIIまでの流れをくむランエボIVでは、さらに10psアップの280psを獲得。ターボとインタークーラーは新設計のものが組まれた。エンジンは同じ4G63型の2.0L直列4気筒ターボながら改良が施され、搭載位置を反転させている。
コーナリング性能を引き上げるため、リアデフに採用されたのがアクティブ・ヨーコントロール。旋回時に、必要に応じて外側のタイヤへ多くのトルクを分配し、機動性を高めるシステムだ。
ランサーのエボリューションが進化を続けるほど、WRCでの結果も導かれた。トミ・マキネンは1996年にランエボIIIで、97年にはIVで、98年はV、99年にはランエボVIでWRCを制覇している。
ランサーのエボリューション、進化はモデルとしての鍵だった。ランエボが生まれ変わる度に、内面の進化は続いた。当初は通常のランサーとさほど違わなかったスタイリングは、代を重ねる毎に大胆になっていった。
ボンネットやバンパーのエアインテークは拡大し、フロントスカートも大型化。リアウイングは大きく、高くなり、サイドスカートも厚みを増やし続けた。
英国ウェールズの丘陵地帯に、2台の三菱ランサー・エボリューションが並ぶ。2000年のランエボVI トミ・マキネン・エディションと、2015年のランエボX FQ440 MRとの間には、15年の時間の差がある。
ランエボとしては4世代の違い。でも同じ血筋にあることは、すぐに見て取れる。
この続きは後編にて。