【悩ましい】新型メルセデス・ベンツSクラス ちらつくEクラス、魅力的な先代型
公開 : 2021.01.29 10:45 更新 : 2021.10.22 10:13
衝突時の安全対策 リアエアバッグ
衝突時の安全対策としては、ロングボディ仕様の後席に、リアエアバッグを用意した。
リアエアバッグはリアコンフォートパッケージに含まれ、オプション価格は125万円と高いが、リアエンターテインメントシステムなども含まれて後席の安全性を快適性を大幅に引き上げる。
走行安定性、どのように高めている?
走行安定性を高める機能としては、4WDシステムと併せてリア・アクスルステアリングを採用した。
60km/h以下では後輪を前輪とは逆方向にステアして、小回り性能や機敏な操舵感覚を向上させる。
駐車モードやシティモードでは、最大4.5°まで後輪を傾ける。60km/hを超えると、後輪を前輪と同じ方向に最大で3°向けることにより、後輪の接地性を高める。
このほかまったく新しいシステムとしては、生体認証システムも採用した。ドライバーの顔、声、指紋の認証により、運転姿勢などと読み込ませることが可能だ。
内装ではメーターパネルも液晶タイプになり、車内の見栄えは軽快で明るい印象になった。
新型SクラスとEクラス 比べると
メルセデス・ベンツの中心的な車種としてはEクラスが用意され、E 450 4マティックエクスクルーシブは、SクラスのS 500 4マティックと同じ直列6気筒3Lガソリンターボエンジン(M256型)を搭載する。
そしてE 450 4マティックエクスクルーシブの価格は1144万円だ。S 500 4マティックは1375万円だから、同じエンジンを搭載しながら231万円高いが、堂々とした風格のある外観、乗り心地の違いなども考えるとS 500 4マティックが買い得に思える。
一方、Eクラスで割安なのは、793万円のE 220 dスポーツなどだ。
SクラスとEクラスでは、一部のエンジンに重複が見られるが、Eクラスで買い得なのは、今では直列4気筒1.5-2Lのガソリンターボエンジンになった。
価格は高めに思えるが、妥当な設定
メルセデス・ベンツの販売店でSクラスの反響を尋ねると、以下のような返答だった。
「現時点(2021年1月下旬)では宣伝も活発におこなっていないため、契約はさほど伸びていません。しかし既に情報をお伝えしたSクラスのお客様からは、時々問い合わせを受けます」
「既に在庫車を取り寄せてあり、好みに合えば1か月程度で納車できます。しかし気に入った在庫車がない場合は、6〜10か月を要します」
納期は短くないが、輸入車を在庫車ではなく新規に発注した場合は、1年近くに達することもある。そこまで考えると、納期は妥当だろう。
ちなみに従来型の在庫車は残っているのか。この点も尋ねた。
「在庫車はまだ購入できます。新型では値引きは難しいですが、在庫車なら先代型なので、ベーシックなグレードでも120万円程度は値引きできます」