【プリウスのミライ】ウーブンシティから考える2035年のトヨタ・プリウス

公開 : 2021.02.04 05:45

プリウスの必要性?

日本を含めた世界での電動化シフト大波は、これまで電動車の筆頭として高い実績のあるプリウスには、とくに問題ないように思える。

だが、見方を変えるとプリウスには新たなる電動車時代のけん引役として、これまでと違う魅力が必要になってくるはずだ。

トヨタ・シーポッド
トヨタ・シーポッド    トヨタ

2035年のプリウスは、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車(トヨタでのPHV)、そしてEVという3種類になることは、ユーザーから見て自然な進化に見える。しかし、それだけでは、電動化が当たり前の時代にプリウスとしての商品価値としてインパクトに欠ける。

こうしたなか、「2035年想定プリウス」が、富士山麓に生まれるトヨタの近未来型実験都市ウーブンシティで実際に使われることが考えられる。

キーポイントは「ユーザーがどのように使うのか?」だ。

ウーブンシティには、公共交通としてオンデマンド型自動運転車eパレット、超小型モビリティのシーポッド、さらにトヨタが歩行領域EVと呼ぶ立ち乗り式小型EVや電動くるまいすなど、さまざまな電動車が混在することになる。

そうしたシティ内移動で、2035年プリウスの必要性はどこになるのか?

シティ内とシティ外を行き来するために、水素を燃料とする燃料電池車と2035年プリウスとのすみ分けをどうするのか?

次世代トヨタの象徴に

次に、自動運転だ。

今回の会見で、ウーブン・プラネット・グループCTO(チーフ・テクノロジー・オフィサー)である鯉渕健氏は、乗用車(オーナーカー)ではトヨタがチームメイトテクノロジー・アドバンスドドライブと呼ぶ技術を2021年内に発売することを明らかにした。

トヨタeパレット
トヨタeパレット    トヨタ

また、クルマのシステムが運転の主体となるレベル3の実用化に対して、社会需要性と技術面でさらなる開発と検証が必要という発言が鯉渕CTOからあった。

つまり、2021年内に発売チームメイトテクノロジー・アドバンスドドライブは、ホンダがレジェンドで採用する、運転が主体がクルマのシステムとなるレベル3ではなく、運転の主体がドライバーであるレベル2の高度な領域にとどまる可能性がある。

トヨタとしては、レベル3またはレベル4の自動運転は、レクサスLSをベースとした車両での公道実験を続けているものの、こちらはあくまでも公共交通(サービスカー)での導入を念頭としている。

こうした現状を踏まえて、2035年プリウスの自動運転レベルがどうなるのか?
 
電動化、自動運転、さらに通信によるコネクテッドサービスを含めて、2035年プリウスがウーブンシティの中を走ることになるのだろう。

2035年プリウスは、次世代トヨタ/レクサスを象徴するクルマとして登場することが大いに期待される。

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