【偉大なる自動車旅行】一生に一度は走りたい道 18選 グランド・ツーリング
公開 : 2021.02.03 06:05
ル・ジョグ
ル・ジョグ(Land’s End to John O’Groats)は、クルマとドライバーのスタミナが長年試されてきたラリーだ。勇気ある先駆者たちは、自分たちのクルマの強さを証明するため、英国の最も過酷な地点(距離にして1347km)を走った。近年では、非常に人気のあるクラシックカーラリーとなっている。
12月に開催されるクラシックなル・ジョグは、より過酷さを増しており、参加者は雪に埋もれた状態で、英国で最も孤立した道の数々に直面する。1920年代のオープントップカーから1980年代のホットハッチまで、様々なクルマが参加し、ナビゲーション上のペナルティをできるだけ少なくしてステージを完走し、ゴールドメダルの獲得を目指す。
どのくらいの時間がかかるのか?2018年、英AUTOCAR編集部はスコダのSUV「カロック」で連続運転を行い、給油のために一度だけ停止して、15時間弱で完走した。
ボジョレー・ラン
不思議なことに、英国のボジョレー・ランは1970年から行われている。目的は簡単で、フランスまでドライブして、瓶詰めされたばかりのワインのボトルを手に入れ、だれが一番最初に戻ってくるかというものだ。ホテル経営者のジョセフ・ベルクマンとワイン評論家のクレメント・フロイトによるプライベートレースから、誰もが参加できるナビゲーショナルランへと発展した。
現在では慈善活動のための資金集めに重点が置かれているが、2つの賞品が用意されている。1つ目は最も多くの資金を集めたチームに贈られ、2つ目は英国からフランス・ブルゴーニュまでの最短ルートを考えたクルーに贈られる。
キャノンボール・ラン
同名の映画の方が有名かもしれないが、オリジナルの「キャノンボール・ベイカー・シー・トゥー・シャイニング・シー・メモリアル・トロフィー・ダッシュ」の方がはるかに面白い。レーサーのエルヴィン・ベイカー(1882~1960)が1927年に行った60時間の北米大陸横断ドライブを記念して、自動車ジャーナリストのブロック・イェーツ(1933~2016)が発案したのがはじまりだ。
最初のキャノンボールは1971年に開催され、施行された新しい交通法への抗議としてイェーツだけが参加した。これが評判となり、開催数を増やしていった。F1ドライバーのダン・ガーニー(写真右)はフェラーリ365 GTB/4デイトナで2回目のキャノンボールを制した。最速タイムは、1979年にデイブ・ハインツとデイブ・ヤーボローがジャガーXJ-Sで記録した。