【詳細データテスト】マクラーレンGT 融通の効くパワートレイン 鋭いハンドリング 遮音性が最大の弱点
公開 : 2021.02.06 20:25
購入と維持 ★★★★★★★★☆☆
メカニズム的に見れば、GTはマクラーレンのどのシリーズからも独立したラインナップだ。しかし、16万5230ポンド(約2313万円)という価格は、スポーツシリーズのほぼ真ん中に相当し、車格的にもその辺りだといえる。
570Sより高価だが、その差は1万2000ポンド(約168万円)ほど。720Sよりは5万ポンド(約700万円)以上も安価で、デビュー間近と見られるアルトゥーラはGTより高額になる見込みだ。
そして、遠からずスポーツシリーズは終了すると見込まれている。そうなれば、事実上のエントリーモデルはGTということになりそうだ。それが販売戦略上、有利に働くとは思えないが。
ここまでの売れ行きは芳しくないため、マクラーレンは2021年モデルで標準装備を拡充し、GTの商品力アップを図った。また、オプションパッケージのうち、内装トリムのプログラムであるパイオニアとリュクスのふたつが無償化されている。
これにより、支払金額はかなり変わる。テストを行なったのは昨年だが、そのときと同じ仕様を3万5000ポンド(約490万円)ほど安く手に入れられることになる計算だ。
公称燃費に基づけば、72Lの燃料タンクが満タンなら670kmほど走れる計算となる。だが、もっといい数字が出るだろう。テスト時のツーリング燃費は12.1km/Lで、このペースを保てば870km近い無給油走行が可能になる。この距離をノンストップで駆け抜けようというドライバーは、そうそういないだろう。