ターゲット層を多く取り込めるか

ジャガーXFがこの内容で最初から登場していれば、と考えずにはいられない。恐らくクラシカルなジャガーのミドルサルーンとしては、最後の進化となるだろう。合理化で生産コストを少なくし、価格を下げ、一定の成功を収めることはできるかもしれない。

同時にジャガーらしい高級感を獲得するため、最大限の努力が投じられている。それは、効果的に目に見えるカタチで現れている。

英国バーミンガムの生産工場から、数年以内にジャガー最後の4ドア・ミドルサルーンが旅立つはず。その時「ベストを尽くした成果がありました」と、自信を持っていえるのかどうか。その答えは、数年先を待つしかない。

ジャガー単独では、新車市場の変化の流れを変えることはできない。だが、減少するターゲット層を、今までより多く取り込める可能性はある。

フェイスリフトを受けたジャガーXFは、それだけの訴求力を獲得している。一方で今後のジャガーには、伝統に捕らわれない新しい考え方も必要になっていることは間違いないだろう。

ジャガーXFスポーツブレーク D200 MHEV（英国仕様）のスペック

価格：3万7735ポンド（528万円）
全長：4955mm
全幅：1880mm
全高：1496mm
最高速度：230km/h
0-100km/h加速：7.8秒
燃費：17.3-19.2km/L
CO2排出量：137-151g/km
車両重量：1870kg
パワートレイン：直列4気筒1997ccターボチャージャー＋ISG
使用燃料：軽油
最高出力：203ps
最大トルク：43.7kg-m
ギアボックス：8速オートマティック

画像　ジャガーXF　競合ミドルクラス・ステーションワゴンと比較　全142枚