【製造品質に指摘】テスラ、中国当局から行政指導 バッテリー発火や異常加速

公開 : 2021.02.10 18:25

テスラは中国規制当局からバッテリー火災などの問題で行政指導を受け、製造品質改善に取り組むとしています。

欧米での大規模リコール直後に指導

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

中国の市場規制当局は、使用者から重大な異常の可能性があるとの報告を受けて、テスラに対し、現地生産車の製造品質を向上させるための措置をとるよう求めた。

ロイター通信によると、国家市場監督管理総局は中国のソーシャルネットワークWeChatへの投稿の中で、さまざまな業界規制機関の当局者と共に、テスラの幹部と懸念事項を議論したと述べたという。

テスラ・モデル3
テスラ・モデル3

複数の報道によると、訴訟で問題となったのはテスラの上海新工場で生産された車両のバッテリー火災、意図しない加速、無線ソフトウェア・アップデートの失敗などがあるという。

最近、上海の駐車場で静止していたテスラ・モデル3が警告なしに火災を起こすという事件が注目を集めた。テスラは所有者によるバッテリーパックの損傷が原因だとしている。

テスラの中国部門は、当局から現地の法律を遵守し、消費者の権利を守るよう求められている。ロイター通信は、テスラの担当者の発言として「中国の法規制を厳守し、消費者の権利を常に尊重します」と伝えている。

テスラ上海は声明の中で、勧告を「真摯に受け止める」とし、生産工程の欠点を改善する意向を示した。

テスラは米国と欧州で、2018年以前のモデルSモデルXの大規模なリコールを発表したばかりだ。13万台以上の車両に装着されている電気部品は摩耗しやすく、深刻なシステム障害を引き起こす可能性がある。

テスラのイーロン・マスクCEOは最近、同社の品質問題を公に認め、迅速な生産工程が要因であることを挙げている。

中国は、テスラにとって世界第2位の市場で、2020年には12万台以上を販売している。2021年1月だけでも、上海で生産されたモデルYとモデル3を1万5484台販売した。

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