【25年の進化】ロータス・エリーゼ・スポーツ240 ファイナルエディションへ試乗 フェイズ3
公開 : 2021.02.19 08:25
シンプルでコンパクトなスポーツカー
そんなエリーゼだが、筆者がスポーツ240で一番好きなのがエンジン。スーパーチャージャーで過給され、ターボのようにラグや回転域を気にする必要がない。ひたすら回すだけ。サウンドもメカニカルでスポーツカーらしい。
一方で、対象的にトランスミッションはあまり良いとは感じない。だが、エリーゼはシャシーがすべて。大きな問題にはならない。
ハンドリングは初代ほど繊細ではない。ステアリングホイールの操舵感は重くなり、車重は初代より200kg増え931kgになっている。それでもフィーリング豊かで、バランスも秀逸。
グリップ力はウェット路面でも高く、フロントタイヤかリアタイヤ、どちらを先に滑らせるかはドライバーの腕次第。特に、初期の穏やかなアンダーステア傾向が好みだ。
路面が濡れていれば、ドリフトを決めてフロントガラスの横から進行方向を見定めるのも簡単。ただし、リミテッドスリップ・デフは備わらないから、ドライ路面では悪ふざけしにくい。
25年目のロータス・エリーゼ。もしスポーツ220を購入したのなら、アップグレードしたくなってしまうだろう。この240なら大丈夫かもしれない。ちなみに、スポーツ240 ファイナルエディションは、最後のエリーゼというわけでもないらしい。
エリーゼはロータスが生んだ、シンプルでコンパクトで、ガソリンエンジンを搭載した世界で最も愛されたスポーツカーの1台だ。今のうちに行動したドライバー以外、ピカピカの状態では手に入らなくなることは間違いない。
ロータス・エリーゼ・スポーツ240 ファイナルエディション(英国仕様)のスペック
価格:4万5500ポンド(655万円)
全長:3824mm
全幅:1719mm
全高:1117mm
最高速度:236km/h
0-100km/h加速:4.5秒
燃費:12.8km/L
CO2排出量:177g/km
車両重量:931kg
パワートレイン:直列4気筒1798ccスーパーチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:243ps/7200rpm
最大トルク:24.9kg-m/3000rpm
ギアボックス:6速マニュアル