【SUV市場を変えるか?】ルノー・キャプチャー新型の戦略とは 差をつける1台 グレード/内装/走りを検証
公開 : 2021.02.12 12:07
拡大したサイズを検証
ルノー最新のコの字型ヘッドライトデザインとシャープなフロントマスクは、スポーティかつ力強い印象を与え、良い意味で軽さを感じさせない。サイドビューもよりグラマラスなものへと進化させた。
ユニークなのは、別物といえるほどデザインを変化させていないところ。先代の特徴を受け継ぎながらも、上級化に成功している。人の成長に例えるなら、少年から青年へと成長をとげたような感覚かもしれない。
成長といえば、ボディサイズも全長が+95mmの4230mm、全幅が+15mmの1795mm、全高が+5mmの1590mm、そしてホイールベースも+35mmとなる2640mmへと広げられている。
その中でもホイールベースの拡大は、キャビンの快適性に大きく貢献する。
しかも、新世代ルノーは、インテリアの贅肉をそぎ落とし、より広い空間を確保することを旨とした。そのため、スペック以上に車内も広く感じられるのだ。
その恩恵は、とくに後席に反映されており、+17mmとなった後席レッグスペースや後席左右の乗員距離も40mmも拡大されている。
また後席には、先代同様160mmのスライド機構を設け、シートを最前位置にしたときのラゲッジスペースは536Lを確保(クラストップ)。6:4分割可倒式機能も備わるので、乗員と荷物に合わせたフレキシブルな対応が可能だ。
知っておきたいADASの違い
日本仕様のグレード展開は、「インテンス」と「インテンス・テックパック」の2種類だが、ベースとなるインテンスでもほぼフル装備の内容を誇る。
ACC、車線逸脱防止支援機能、衝突被害軽減ブレーキ(歩行者・自転車検知機能付き)、360°カメラ、側後方接近車両警報、標識認識機能、前後パーキングセンサーなどを全車に標準化。
快適機能では、Apple CarPlay/Android Autoに対応する最新式インフォメーションシステムや共同開発したBoseサウンドシステムなども全車標準だ。
テックパックの違いは、先進運転支援機能のACCと兼用し、走行車線内中央維持を行うステアリングアシスト機能、レザーシート、そしてスマートフォン用のワイヤレスチャージャーのみと限定的。
つまり、それらの装備の有無が選択の決め手となる。その価格差は20万円だから、インテンスのお得さが際立つ。
ちなみに、メカニズムは全車共通。
パワートレインには、ルーテシア同様、1.3Lの4気筒DOHCターボエンジンに7速DCTを組み合わせる。そのスペックは、最高出力154ps、最大トルク27.5kg-mと、実はサイズアップに合わせて、性能向上されているのもポイント。