【バランスの良いSUV】新型 ヒュンダイ・ツーソン 1.6 T-GDiへ試乗 ISG+四輪駆動

公開 : 2021.02.28 08:25  更新 : 2021.03.05 21:37

四輪駆動に電圧48VのマイルドHVが組み合わされたクロスオーバー、ツーソンへ英国編集部が試乗。競合の多いカテゴリーですが、仕上がりのバランスは高いようです。

ライバルより目立つ見た目のツーソン

text:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
これまでのヒュンダイで最も多くの台数を販売している、ファミリー・クロスオーバーのツーソン。過去には日本でもJMという車名で売られていたことを、ご存知の読者もいるだろう。

英国で売られる最新型は4代目で、多彩な仕様がラインナップされている。都市型クロスオーバーとして前輪駆動が中心。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンが選べ、そのほとんどがマイルド・ハイブリッド化されている。

ヒュンダイ・ツーソン 1.6 T-GDi アルティメイト(英国仕様)
ヒュンダイ・ツーソン 1.6 T-GDi アルティメイト(英国仕様)

ツーソンにはフル・ハイブリッド版もある。まもなく、プラグイン・ハイブリッドも登場するらしい。

だが、四輪駆動のツーソンがほしいなら選択肢は限られる。今回試乗した1.6 T-GDi一択だ。180psの1.6L 4気筒ガソリン・マイルド・ハイブリッドで、電圧48Vのスターター・ジェネレーター(ISG)がエンジンをアシストする。

トランスミッションは、7速デュアルクラッチATのみ。フルタイム四輪駆動の方式が取られ、トラクション・コントロールとヒルディセント・コントロールも付く。

新しく生まれ変わったツーソンは、3代目と比較してひと回り大きくなっている。全長は20mm伸び、特にリアシートの足元空間に余裕が出ている。ボディサイズは、日産キャシュカイ(旧デュアリス)とボルボXC40の間に収まる。

ライバルが多いファミリー・クロスオーバーのカテゴリーだが、目を引くスタイリングが与えられたことも特長。ツーソンは頭ひとつ目立つ存在といえる。

バランスに優れたクロスオーバー

試乗車のツーソンはトップグレードのアルティメイトで、運転支援システムなど安全機能が充実していた。10.25インチのタッチモニターをダッシュボード中央に備え、ステレオやエアコンなどの操作を一括でまかなう。

メーターパネルもモニター式で、2眼のアナログメーター風グラフィックを中心に変更が可能。エコとノーマル、スポーツのドライブモードに応じて、デザインが変化する。

ヒュンダイ・ツーソン 1.6 T-GDi アルティメイト(英国仕様)
ヒュンダイ・ツーソン 1.6 T-GDi アルティメイト(英国仕様)

電圧48Vで稼働するスターター・ジェネレーターは効果的。滑らかな加速やクルージング時に選ばれる高いギア、低回転域からの力強さに、初めは驚くかもしれない。

ステアリングホイールの操舵感は軽いものの正確。乗り心地は、高速道路なら快適といえる。新しいツーソンには、多くのユーザーがすぐに馴染めるだろう。

1つ気になった点は、四輪駆動でありつつ、フロントタイヤが希にホイールスピンする場面があること。リアタイヤへ駆動力が伝わるのを、待ちきれないように。

優れたスタイリングと適度なモダナイズが与えられた、ヒュンダイ・ツーソン。優れたロードマナーで、心地いい運転を楽しめる。期待以上に、バランスに優れたクロスオーバーだと感じた。

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