【お手頃な高性能クーペ】日産フェアレディZ(350Z) 英国版中古車ガイド オイル管理に注意

公開 : 2021.02.25 08:25  更新 : 2021.07.12 18:45

不具合を起こしやすいポイント

ボディ

350Zは社外品のボディキットで飾られている例が少なくない。不完全な塗装が施されていないか、ボディ素地へのダメージや加工は適正かどうかなど、予め状態を確かめたい。

サビも重要な確認ポイント。フロント・クロスメンバーは錆びやすい部分の1つだ。

エンジン

日産350Z(フェアレディZ/英国仕様/2002〜2008年)
日産350Z(フェアレディZ/英国仕様/2002〜2008年)

日産製の3.5L V6エンジンは、評判通り信頼性が高い。しかし2007年以前のSEユニットは、エンジンオイルが減りやすい。オイル不足は致命的な損傷を招くので、排気ガスの白煙や油量には気を配りたい。

アイドリング時の排気音が大きすぎないも確かめる。標準のエグゾーストは、触媒コンバーターの前部分で割れることがある。

サスペンション

ブッシュ類が新車時のままなら、交換しておきたい。特にロワー・コントロールアームなどは、12万kmほどで駄目になる。

サスペンションが伸縮した際に聞こえるノッキング音は、アンチロールバーのリンクが原因かも。改良部品を日産は販売している。

ステアリング

ステアリングを切った時に重い場合、パワーステアリング・ポンプの寿命が近い可能性がある。だが、まずはフルードが足りているか確かめたい。

トランスミッション

走行中にリアからカタカタと音がする場合、ドライブシャフト・ジョイントのグリス切れかもしれない。自宅での修理も不可能ではない。

MT車の場合、クラッチ交換は7万2000km前後で必要になる。ディーラーへ依頼すると600ポンド(9万円)ほど取られるが、作業は難しい。クルマ特有の癖を理解する、専門ショップへ依頼した方が良いだろう。

電装系

年式の古いクルマは、ラジエーター・ファンが故障しやすい。試乗時は水温に注意する。電動シートのスイッチやパワーウィンドウのモーター、給油キャップのアクチュエータなども故障しがちな部分。

オーナーの意見を聞いてみる

ジャック・ダブロウスキー

「ホイールアーチの内側など、ボディの錆は確認したいですね。定期点検の内容や、スペアキーの有無、エンジンオイルのブランドや粘度なども」

日産350Z(フェアレディZ/英国仕様/2002〜2008年)
日産350Z(フェアレディZ/英国仕様/2002〜2008年)

「エンジンオイルは燃焼し、減りは早い方です。走り始める前にしっかりエンジンを温めて、油脂類の温度を上げた方が良いでしょう」

「定期点検と整備を怠らなければ、状態は悪くなりにくい。エンジン自体は堅牢なので、メンテナンスの履歴がしっかりしていれば走行距離へ敏感になる必要はないでしょう」

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