【際立つ独自性】マツダCX-5 2.5 AWDを英国試乗 小変更 非ハイブリッド 非タッチモニター
公開 : 2021.03.01 08:25
スタイリッシュなボディデザインも維持
速度が上昇しても、同クラスのライバルより洗練性や応答性で劣るということもない。スポーツ・モードを選べば、気持ちいサウンドで応えてくれる。マツダCX-5を際立たせてきた、ポジティブな操縦性や動的性能に陰りもない。
SUVとして、最もスタイリッシュだという個性も不変。今回のフェイスリフトでも、見た目に大きく手を加えることは避けたようだ。マツダの掲げる魂動デザインが優雅に時間を重ねていることを考えれば、充分納得できる判断といえる。
インテリアのリフレッシュも最小限。知覚品質では勝るライバルが存在するものの、試乗車のGTスポーツ・グレードでも充分に豪華さがあり居心地は良い。装備も満載といえるものだった。
車内で主な変更点となるのは、インフォテインメント・システムのアップデート。グラフィックが新しくなり、コネクティッド技術も更新されている。ひと回り大きくなった10.25インチのモニターは、ダッシュボードの高い位置に据えられた。
操作はタッチモニターではなく、ロータリー・コントローラーで行う。新しさは感じられなくてもシンプルで直感的に扱え、実際は操作しやすい。
システム自体も、従来からのバージョンアップという内容。ライバルモデルのような華やかさはないものの、機能的に不足を感じることはないだろう。
タッチモニターが与えられなかった、マツダCX-5。これに対してどう思うのかは、SUVの魅力をどこに感じているのかを判断する、いい材料になりそうだ。
ライバルの多い中で際立つ存在感
プレミアムな雰囲気や華やかなテクノロジーを搭載し、CO2の排出量を抑えることで税制に有利なSUVを求めているのなら、マツダCX-5は向いていないだろう。フェイスリフト後でも。
マツダはトレンドに合わせることで、CX-5の特長を崩すことはなかった。新しい2.5Lエンジンは、このクラスで秀でたドライビング体験を与えてくれる。シャープで引き込まれる楽しさはブレていない。
電動化されたライバルがひしめく、ミドルクラスのクロスオーバー。2.5LのスカイアクティブGを採用し、ドライバーにとって魅力的なSUVの選択肢として、マツダCX-5の存在感は一層際立ったように思う。
マツダCX-5 2.5 AWD GTスポーツ・オート(英国仕様)のスペック
価格:3万6860ポンド(530万円)
全長:4545mm
全幅:1840mm
全高:1690mm
最高速度:194km/h
0-100km/h加速:9.2秒
燃費:12.5km/L
CO2排出量:182g/km
車両重量:1719kg
パワートレイン:直列4気筒2488cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:193ps/6000rpm
最大トルク:26.2kg-m/4000rpm
ギアボックス:6速オートマティック