【羊の皮の狼サルーン】ヴォグゾール(オペル)・ロータス・カールトン 30年目の英国試乗 前編
公開 : 2021.03.04 08:25 更新 : 2022.08.08 07:33
3.6LツインターボV6から382ps
ベースとなったモデルは、オペル・オメガ。ヴォグゾールではカールトンという名で売られていた。ドイツ・リュッセルスハイムのオペル工場でオメガが製造されると、圧倒的な動的性能を与えるために、英国のロータスへ運ばれた。
「ベースのクルマは3.0 GSiというグレードで、トランスポーターに載せられて届きました。ワークショップ内のラインへ運び、サスペンションとエンジン、トランスミッションを降ろします。すべてのガラスと内装トリムも」。ティアールが説明する。
「シフトノブを別の位置へ移動するほか、ホイールアーチを切断し、バンパーやスポイラー、サイドスカートなど、多くのボディワークも施されます。費用と時間の必要な作業でしたね」
「インテリアのトリム類は、すべて仕立て直されました。リアアクスルとZF社製のトランスミッションも別物。エンジンは一度バラされ、リビルドされます」
ギャレット社製のターボが2基取り付けられ、排気量は3.6Lへ拡大された。直列6気筒エンジンの最高出力は、ロータスの手によって382psにまで高められた。
AUTOCARは最高速度を確かめるべく、1台のロータス・カールトンをドイツへ持ち込んだ。制限速度のないアウトバーンは、超高速で走らせるのに適している。
それは今も変わらない。最近筆者は、アウトバーンでメルセデスAMG E63をドライブし、289km/hを出したことがある。何のドラマもなく、平然と叩き出してくれた。
この続きは後編にて。