【走れないのに、なぜ高額?】フェラーリF2004 シューマッハー仕様の展示用F1マシン、オークションに マラネッロ製

公開 : 2021.02.23 11:55  更新 : 2021.10.11 09:39

白熱の入札 落札額は?

セカンドクラスのF1ディスプレイ車は1000~1500万円程度で取引されることが多い。

しかしフェラーリとなるとコレクターが多く、コレクションを彩らせたいという需要があり、高額で取引されている。

「F2004 R14」と打刻されていることから、14台目のF2004ディスプレイ車と思われる。
「F2004 R14」と打刻されていることから、14台目のF2004ディスプレイ車と思われる。    Tom Gidden/RM Sotheby’s

今回出品されたF2004ディスプレイ車は、フェラーリ社が放出後にイギリスのコレクターであるグレイポール・ノッティンガム氏が長い間所有していたもの。彼は空調の入ったガレージで保管していたため、完璧なコンディションにあった。

主催者が事前に発表した予想落札価格は10~15万ユーロ(1280~1920万円)と、フェラーリにしては思いのほか低め。

オークションが始まると世界中のコレクターはこの機会を見逃さず、数多くの入札が続きヒートアップ。最終的に予想落札価格の4倍以上となる66万ユーロ(8448万円)で決着がつく。

ガレージの主役として飾るのに最強の1台であり、それもチャンピオンを獲得したシューマッハー仕様となれば欲しいコレクターは山ほど存在する。

そして普通は表に出ることがない希少性と、メンテナンスのいらないディスプレイ車だからこそ、ここまで値を上げたのである。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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