スコダ・シティゴ 1.0 MPI 60SE
公開 : 2012.05.18 19:04 更新 : 2017.05.29 18:40
■どんなクルマ?
フォルクスワーゲンのシティカー・トリオの中でも最も興味の惹かれるモデルがシティゴだ。というのも、コスト・パフォーマンスに優れるモデルだからだ。ボトムラインのスコダ・シティゴは、フォルクスワーゲンUp!よりも365ポンド(4.5万円)安く、セアト・ミーよりも215ポンド(2.7万円)安い。それでいて装備はほとんど変わりないのだから、スコダ・シティゴを選ばない理由があるのだろうか。
■どんな感じ?
スコダは英国のプレス発表の際にSトリムを用意しなかった代わりに、59bhpのエンジンと搭載するSEトリムを用意した。前者は、エアコン、センターロック、パワー・ウインドー、ESP、分割可倒式リア・シートが装備されない。SEトリムは、前述した装備がすべて付くかわりに、その価格はフィアット・パンダやヒュンダイi10とほぼ同じ価格になってしまう。
シティゴSEのテスト・ドライブは非常に印象深いものだった。Aセグメントのスタンダードと比較すると、頑丈で、設えが良く、使いやうい。59bhpのエンジンは、それよりひとつクラスが上のハイパワー・エンジンよりは少しラフだが、高速道路以外の場所であれば十分なパフォーマンスを示してくれる。
そのドライブ・フィールには確かなものがあり、グリップも高く、低速でも高速でも的確な動きを見せる。但し、ステアリングは若干コミュニケーション不足で、パンダやi10に見られるほどの俊敏さはない。どちらかといえばダルなフィーリングだ。
フォルクスワーゲンUp!の乗り心地と比較すると、低速で不規則な点も気なるところだ。またフォルクスワーゲンの職人がつくりあげたようなキャビンと比較すると、若干そのクオリティが落ちるのもマイナスポイントだ。
■「買い」か?
おそらく、過去10年われわれがスコダに期待したものよりは良くなってはいる。しかし、競争の激しいこのクラスの中では、独創性とセールスポイントに欠けるようだ。価格も、冷静に考えればそれほど安くはない。余分に400ポンド(5万円)を用意して、フォルクスワーゲンを買うことをおすすめする。
(マット・ソーンダース)
スコダ・シティゴ 1.0 MPI 60SE
価格 | 8,530ポンド(106万円) |
最高速度 | 159km/h |
0-100km/h加速 | 14.4秒 |
燃費 | 22.2km/l |
Co2排出量 | 105g/km |
乾燥重量 | 854kg |
エンジン | 3気筒999ccガソリン |
最高出力 | 59bhp/5000rpm-6000rpm |
最大トルク | 9.7kg-m/3000rpm-4300rpm |
ギアボックス | 5速マニュアル |