【大幅増のブランドも】1月のインポートカー登録台数、前年比97.1%を維持 ステランティス系が好調
公開 : 2021.02.24 11:45 更新 : 2021.10.11 09:39
緊急事態宣言の再発令に揺れた1月。外国メーカー車の新規登録台数は、前年同月比で97.1%と健闘。ステランティスの門出を祝うように、FCAとPSAが好結果に。
コロナ禍ながら、前年並みを維持
日本では、新型コロナウイルスの感染が再び広まり、緊急事態宣言が2021年の年頭に再発令された。
しかし1月の外国メーカー乗用車の新規登録台数は1万6228台を記録し、新型コロナウイルス感染症の影響が本格化していない2020年1月に比べ97.1%と健闘。
2度目の緊急事態宣言に入る前の2020年12月と比較して、2ポイント回復した。
ちなみに1月の日本製乗用車の登録台数は20万8279台で、前年同月比108.0%を記録。軽乗用車は14万7850台で前年同月比106.8%。クルマに対する需要が落ちていないことを示している。
1月の結果を見て気付くのが、1月16日に統合を完了したステランティスの存在。
新たな船出を祝うがごとく、日本における1月の登録台数はFCAとグループPSAの各ブランドが今月も急成長している。
フィアット/アバルトが伸びる
新たなスタートを切るFCAとPSAに帰属するブランド群は、昨年秋から前年同月比で大幅に積み上げて推移してきた。
こうした中で、FCAジャパンが1月として過去最高の登録台数を記録したのがニュースといえる。
フィアット、アバルトは前年同月比で1.4倍もの登録を果たし、アルファ・ロメオも同1.2倍、人気のジープは1月ながら106.6%と前年越えを記録し、幸先が良い。
FCAジャパンは「1月は年末年始休暇や緊急事態宣言発出と、必ずしも販売にとって好条件ではありませんでしたが、昨年後半から積み上げてきた勢いを継続できました」
「1月は輸入車市場全体がマイナス成長だったなか、対前年比17%プラスの好業績となりました。ジープはショールーム来店客数が大幅に増え、受注につながっています」
「フィアットも昨夏ラインナップに加わった500Xスポーツが後押しして、昨年7月から前年を上回る受注を見せています」と分析。
一方のグループPSAは「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したプジョー208に加え、ラインナップ全体で本質が理解され好結果に。
シトロエンは定番コンパクトカーのC3がマイナーチェンジされ注目を集めたことに加え、マルチパーパス・ビークルとして人気の高いベルランゴの登録が上乗せされた結果といえる。
1月のトップ10は?
1月の登録台数ランキングを見渡すと、例年通り12月に比べて大きく落ち込み、今回も12月比で57%に留まった。
そうした中でもメルセデス・ベンツは強く、3660台(前年同月比87.7%)で首位をキープ。これで連続トップの期間を71か月に更新した。好調なAクラスにGLBが上乗せされ、新型Eクラスの投入が効いている。
2位には安定したセールスを続ける3シリーズと1シリーズが好調のBMWが2000台(同117.9%)で入り、前月に続き前年比増を維持した。
3位は今月もフォルクスワーゲンで1840台(同65.1%)の登録を数えた。この65.1%という前年同月比はトップ10では最低の値となり、低迷は新型ゴルフ導入まで続きそうな気配だ(2月9日に先行受注を開始)。
4位は新型A4が好調なアウディで、フォルクスワーゲンに迫る1576台(同102.1%)と健闘。5位には定位置となったBMWミニが1195台(同119.5%)と今月も前年超えを記録し、6位にはボルボが1147台(同89.7%)で続く。
プジョーは7位に帰り咲き961台(同141.5%)と、今月も前年比で大幅に台数を増やした。好調のジープは953台(同106.5%)と8台ビハインドで続き、昨年10月からの成長記録を更新。
9位のポルシェは551台(同134.1%)と前年比で大きく伸ばす。シトロエンは、10位に下がるものの11月の5割増しとなる412台(同147.7%)を記録し、前月に続き高い伸び率を見せた。
11位以下でもフィアットが392台(同144.6%)、ランドローバーは301台(同106.4%)、アバルトが162台(同144.6%)と好調で、順調なスタートを切った。