【タイガー・ウッズ事故】「ジェネシスGV80」どんなクルマ? 安全性は?  

公開 : 2021.02.25 22:30  更新 : 2022.03.25 18:50

タイガー・ウッズの事故のニュースに衝撃が走りました。運転していたジェネシスGV80とはどんなクルマなのでしょう?

タイガー・ウッズの交通事故とは?

text:Kumiko Kato(加藤久美子)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

米国太平洋標準時2月23日の朝7時過ぎ、米国ロサンゼルスのダウンタウンから南に30マイル(約50km)下った場所にある高級住宅街を南北に走るホーソーン・ブルバードで、世界的プロゴルファー、タイガー・ウッズが単独事故を起こした。

事故の原因は明らかになっていないが、ウッズが運転するジェネシスGV80は緩い下り坂のカーブで、中央分離帯を乗り越え対向車線(2車線)を横切りカーブ部分にある樹木に激突。数回の横転を経て、道路から数百フィート離れた場所でやっと停止した。

ジェネシスGV80
ジェネシスGV80    ジェネシス

クルマは道路わきの斜面を転落して大破しており、レスキュー隊はフロントガラスを切断して運転席のウッズを救出。下肢を開放骨折する重傷を負ったものの、命に別状はなく、現在、UCLAの「ハーバーUCLAメディカルセンター」にて治療がおこなわれているとのこと。

現地の保安官によると速度超過による事故が多数発生している場所なのだそう。

事故調査を担当した保安官によれば、「この場所の速度制限は45マイル(約72km/h)だが、実際は70~80マイル(112-128km/h)で走るクルマも多い。緩やかな下り坂で道路幅も広いため、スピードが出やすい場所といえる」。

「だからこそ、速度制限は45マイル(約72km/h)に抑えられているのだが……。速度違反の取り締まりも頻繁におこなわれている。ウッズは相当速い速度で運転していたと思われる」とのこと。

ウッズがGV80に乗っていたワケ

ウッズが運転して事故を起こしたジェネシスGV80はウッズ自身が所有するクルマではない。

実はウッズが参加していたゴルフ大会「ジェネシス・インビテーショナル」に関わるクルマだ。

タイガー・ウッズ氏
タイガー・ウッズ氏    シャッターストック

名前のとおり、ジェネシスが冠スポンサーとなっているPGAツアーの1つで、かつては米国日産が冠スポンサーだったこともある。

2017年にヒュンダイが冠スポンサーとなり、同年から「ジェネシス・オープン」、2020年から「ジェネシス・インビテーショナル」に大会の名称を変えて開催されてきた。

2月18日~21日に開催された2021大会ではマックス・ホーマが優勝。ホーマには930万ドルの優勝賞金のほかに、副賞としてジェネシスGV80が贈られている。

そしてタイガー・ウッズにもジェネシスGV80が貸与されていたというわけだ。

ウッズは1人でジェネシスGV80に乗っており、かなりのスピードが出ていたことは間違いなさそうだが、飲酒運転をしていた形跡もなく、シートベルトはきっちり着用していたとのこと。

このような大きな事故でシートベルトをしていないと、横転の途中で車外放出されて死に至る可能性も十分にあった。

ウッズは下肢を骨折したものの、頭部を含む上半身は各種のエアバッグの効果もあってほぼ無傷だったという。

ちなみにGV80には「フロントシートセンターエアバッグ」をはじめ、サイド(前後左右)、オーバーヘッド(左右頭上)、ニー(左右膝)など合計で10個以上のエアバッグが装備されている。

では、このジェネシスGV80というクルマ、どのようなブランドのクルマなのだろうか?

記事に関わった人々

  • 加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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