【流麗なクーペセダン目撃】メルセデス・ベンツEQS 新型プロトタイプ発見 フラッグシップEV
公開 : 2021.03.03 18:05 更新 : 2021.04.27 07:08
メルセデス・ベンツの旗艦EV、EQSのプロトタイプを発見。カモフラが少なく、その姿を細かく確認できます。
カモフラージュ少なめのプロトタイプ
メルセデス・ベンツは、テスラ・モデルS、ポルシェ・タイカン、アウディeトロンGTに対抗する新型EVセダン、EQSの開発を進めているが、今回、カモフラージュを最小限に抑えたプロトタイプが目撃された。
これまで見られたようなボディ上の造形物やフェイクのライトは下ろされ、ライトのデザインや全体的なボディのプロポーションを垣間見ることができる。以前、車内の様子も目撃されているが、EQSには先日発表された新型Sクラスと同じ11.9インチのセンタータッチスクリーンと12.3インチのデジタルディスプレイが搭載され、物理的なコントロールはほとんど排除されることになりそうだ。
メルセデスはEQSの航続距離が700kmを超えることを明らかにしている。ダイムラーのオーラ・ケレニウスCEOは、ラグジュアリー、快適性、安全性の面でも「ベンチマークを設定する」と述べている。
EQSは、タイカンやeトロンGTなど、増えつつある高級EVセダンと競合することになる。プロトタイプのルーフラインは低く曲線的で、スリムなヘッドライトが目立つ。
ボディサイズは、現行のCLSとほぼ同じとされている。メルセデスは以前、2019年のフランクフルト・モーターショーでコンセプトカーのビジョンEQSを公開し、そのスタイリングを予告していた。
室内空間は現行Sクラスより広い?
メルセデスのEVシリーズ、EQの最新モデルとなるEQSは、今年後半にショールームに加わる予定だ。関係者によると、EQSの名前は、同社の伝統的なSクラスに匹敵する高級感、快適性、機能性の高さを意味するという。
2022年からは、EV専門のサブブランド「EQ」として、6車種の完全EVをラインナップする。
EQCがGLCの既存モデルをベースにしているのに対し、フラッグシップのEQSは、メルセデスのモジュラー・エレクトリック・アーキテクチャー(MEA)を採用した初のEQモデルとなる。
アルミニウムを多用したMEAプラットフォームは、フラットなフロア構造を特徴としている。
プロポーションの面では、Sクラスよりもボンネットが短く、フロントガラスを寝かせている。フラットフロア構造と3m近いホイールベース、トランスミッション・トンネルなどの干渉が従来のモデルよりも少ないことも相まって、現行のSクラスよりも広い室内空間を実現することが期待される。
大きくカーブしたルーフラインと比較的薄いウィンドウ形状はCLSに似ており、ファストバックスタイルのリアには、AMG GT 4ドアクーペに似たブーツリッドが装備されている。
EQSは、フロントアクスルとリアに2基の電気モーターを搭載し、フルタイムAWDを実現すると予想されている。EQCでは、このセッティングで400ps以上の出力と、約71.2kg-mのトルクを発揮する。
メルセデスは、EQSをシュトゥットガルト郊外のジンデルフィンゲン工場で生産することを明らかにしている。EQモデルの生産を予定しているドイツ国内の工場はこれで3番目となる。