【マカンEVの姉妹車】新型アウディQ5 eトロン プロトタイプ発見 Q4とは異なる構造
公開 : 2021.03.04 06:05
アウディとポルシェが共同開発するPPEプラットフォームを採用した新型Q5 eトロンが目撃されました。
外観は従来のSUVスタイル採用
アウディとポルシェは、新プラットフォーム「PPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)」の開発を共同で行っており、これを採用するアウディ最初のモデルの1つが、SUVのQ5 eトロンだ。
翌年の市場導入に向けて2022年に発表される予定のQ5 eトロンは、フォルクスワーゲン・グループのMEBプラットフォームを採用したQ4 eトロンと、MLBプラットフォームを改良したフラッグシップのeトロンの中間に位置している。
アウディの新型eトロンGTがポルシェ・タイカンと構造の大部分を共有しているのと同じように、Q5 eトロンもポルシェ・マカンの電動バージョンの姉妹車として登場することになる。
PPEは、タイカンとeトロンGTに使用されているJ1プラットフォームをベースにしている。マカンのEVバージョンは、2018年10月に存在が確認され、昨年末にポルシェによってプレビューされた。
ポルシェは、現行の内燃機関搭載マカンが、当初はEVバージョンと並んで販売されることを認めている。そのため、アウディがeトロンバージョン発売以降も、現行のQ5は当面の間ショールームに残り続けるだろう。
人気モデルのQ5は最近フェイスリフトされたばかりで、現在ではマイルド・ハイブリッドとプラグイン・ハイブリッドが用意されており、アウディの企業平均排出量への影響を最小限に抑えているため、2023/2024年まで販売を継続することになる。次世代(3世代目)のQ5が登場するのか、それとも新型Q5 eトロンに全面的に置き換えられるのかはまだ明らかになっていない。
目撃されたプロトタイプからは、キャビン後方のシルエット、なだらかに傾斜したルーフライン、大きなリアアーチなど、デザインの面でQ4 eトロンの影響を強く受けていることが確認できる。メカニズム的にはマカンEVと同じではあるものの、これらの画像を見る限りでは、この2台のデザインはほとんど共通していないことがわかる。
航続距離は480km超か
Q5 eトロンは、そのPPEプラットフォームの性質を考えると、現行の内燃機関モデルよりもパフォーマンスを重視することになるだろう。PPEはリアマウントの電気モーターを標準として設計されているが、最もパワフルな仕様では「RS」のバッジが付けられる可能性が高く、両アクスルに約600psと84.4kg-mを送り込むことになるだろう。
PPEには800V充電機能も組み込まれており、マカンEVとQ5 eトロンは最大350kWで充電できることになる。エントリーモデルのeトロンGTの航続距離は488kmとされているので、Q5 eトロンでは480km以上を期待できるだろう。
Q5 eトロンは、アウディやフォルクスワーゲンのMEBベースのEVよりもダイナミックスを優先すると思われる。上位のパフォーマンスモデルには、トルクベクタリングや後輪ステアリングといった機能も追加で用意されるかもしれない。
アウディが2019年にプレビューしたA4と同サイズのEVセダンより先に登場するかどうかは不明だが、同社の幹部はQ5 eトロンについて、PPEプラットフォームを使用する上で最も重要なモデルであるとしている。