【エリーゼの最初と最後】ロータス・エリーゼ シリーズ1とシリーズ3を同時試乗 後編

公開 : 2021.03.14 09:45

ロータスを象徴するモデル

シリーズ3のスポーツ240は、一緒に過ごしやすい。まったく異なる水準のパフォーマンスを発揮しつつ、ロータスならではの純粋な感触という点で初代と遜色ない濃さがある。

それぞれにメリットはある。だが25年も生まれが違う2台を、直接比較することは難しい。ご想像のとおり。

ロータス・エリーゼ・シリーズ1(英国仕様)
ロータス・エリーゼ・シリーズ1(英国仕様)

シリーズ1のエリーゼは、近所のパブに乗り付けたいと思える。スポーツ240は、長距離の旅でも一緒に出かけたくなる。サーキットなら、ウェットではシリーズ1。ドライならスポーツ240。こんなところだろう。

2台で筆者が最も感心したことは、25年という時間を経ても、2台が密接につながりを持っているということ。直接的な進化の結果なのだ。つまり、ロータス・エリーゼのキャラクターは、最初から最後まで生き抜いたということ。

これは当たり前のことではない。他の名だたるスポーツモデルは、同じ名前を継承していても異なるクルマになっている。走行性能だけでなく、個性も。BMW M3を見ればよく分かる。

ロータスは、革新的なクルマの個性を継承する素晴らしい仕事をしたようだ。これから純EVへシフトしていく中で、同じことを成し遂げるのは一層難しいに違いない。

長きに渡ってエリーゼを素晴らしい状態に保ってきた、数多くの人々へ敬意を贈りたい。これからロータスの歴史を誰かが記すなら、初代エリートやエランと一緒に、エリーゼも真の象徴的モデルとして名を連ねるだろう。ロータスを代表する1台にふさわしい。

最初と最後のエリーゼ 2台のスペック

ロータス・エリーゼ・シリーズ1(1996年/英国仕様)のスペック

価格:1万8950ポンド(1996年時)
全長:3726mm
全幅:1701mm
全高:1148mm
最高速度:199km/h
0-100km/h加速:5.9秒
燃費:−
CO2排出量:−
車両重量:725kg
パワートレイン:直列4気筒1796cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:119ps/5500rpm
最大トルク:16.8kg-m/3000rpm
ギアボックス:5速マニュアル

ロータス・エリーゼ・スポーツ240 ファイナルエディションと筆者
ロータス・エリーゼ・スポーツ240 ファイナルエディションと筆者

ロータス・エリーゼ・スポーツ240 ファイナルエディション(シリーズ3/英国仕様)のスペック

価格:4万5500ポンド(655万円)
全長:3726mm
全幅:1701mm
全高:1148mm
最高速度:236km/h
0-100km/h加速:4.5秒
燃費:12.8km/L
CO2排出量:177g/km
車両重量:931kg
パワートレイン:直列4気筒1798ccスーパーチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:243ps/7200rpm
最大トルク:24.9kg-m/3000rpm
ギアボックス:6速マニュアル

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