【意外に使える?】ダイハツ・ハイゼット「軽トラ・オフィス」氷点下で体験してみた

公開 : 2021.03.09 21:25

意外に使える! でも……

このハイゼット、運転席はノーマル仕様で4WDのAT車だが、ここまで深い雪で、しかも荷台に約200kgの大物がある状態で動かすとなると、はたしてしっかり走れるのか、ちょっと不安だった。

ところが驚いたことに、勾配のある坂道でもタイヤが空転することなくグイグイと登っていくではないか。

ダイハツ・ハイゼット(妙高市モバイルワークステーション実証試験)
ダイハツ・ハイゼット(妙高市モバイルワークステーション実証試験)

スキー場内の駐車場では深い新雪の中をドンドン進んでいく。あらためて、軽トラの威力を思い知った。

さて、税所氏と一緒にモバイルワークステーションを準備してみたのだが、「いや~、やっぱり寒過ぎる!」

外気温はマイナス3度。外から雪が入ってくる。

そこでハッチを下げて、装備品の電気毛布で下半身を温めると、室内に暖房はないが、なんとかパソコン操作ができそうだ。

感染予防のため、会話を控えた状態だったが、天井との隙間はあまり大きくなくても、こうした対面式シートだと、オフィスっぽい雰囲気で仕事モードになれると感じた。

とはいっても、やはり寒いので場所を変えることにした。

次の場所は、きのう宿泊したホテルに近い市街地にある「MYOKO COFFEE」北新井店の駐車場だ。こちらの路面に雪はなく気温も4度なので、電気毛布があればハッチを開けた状態でも仕事に集中できた。

ビジネスモデルになるか?

まずは本稿の前半部分を書き、メールやフェイス・ブックを通じた業務連絡をしたり……。

周囲を通行するクルマの中からこちらに向けた視線を感じるものの、それが逆に良き刺激になった。「MYOKO COFFEE」のブレンドコーヒーとバナナブレッドを軽食として購入し、車内でしばし1人で仕事を続けた。

ダイハツ・ハイゼット(妙高市モバイルワークステーション実証試験)
ダイハツ・ハイゼット(妙高市モバイルワークステーション実証試験)

次は、ガソリンスタンドに近くにある、妙高市の多目的ホールの妙高高原メッセの駐車場に移動した。

すると同施設の関係者が「これ、新聞で見たクルマだ。なるほど、実物はけっこう迫力がある。で、ちょっとお聞きしたいが……」と、車両詳細についてあれこれ質問してきたので、筆者がわかる範囲で回答した。

今回は6時間プラン(2420円)、フルカバーの保険料が2200円、それに返却時の満タン返しでガソリン代500円弱。 

そのほか、12時間プランは2635円、24時間プランは4070円と、実証試験ならではのお手頃な価格設定だ。

最近流行のワーケーションの一環とはいえ、わざわざ雪国の冬場に、わざわざ屋外で、軽トラの荷台で働くなんて、いったいどんな気持ちになるのやら……。

そう思って実際に体験してみたが、気分転換になるし、ちゃんと働ける。

これからどのように継続的なビジネスモデル化するのかなど、課題は多いと思うが、軽トラのポテンシャルをフル活用する良きアイディアであることは間違いない。

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