【ライオンの牙がきらめく】次期プジョー308 新型プロトタイプ発見 新エンブレムも装着
公開 : 2021.03.10 06:25
新エンブレムを装着した次期プジョー308のテスト車両を発見。よりスポーティーなデザインを確認できます。
ロング・アンド・ローに見せるデザイン
正式発表を目前に控える次期プジョー308のプロトタイプが目撃された。
カモフラージュが一部取り除かれた308は、プジョーの「牙」のようなデイタイム・ランニングライトとLEDヘッドライトを特徴とするフロントデザインが確認できる。また、先日発表されたプジョーの新しいエンブレムも装着されている。
新型308は新しいフレームレスグリルを採用している。ルーフラインも現行モデルより寝かせており、ハッチバックでありながらロング・アンド・ローな印象を強めている。新形状のサイドミラー、リアスポイラー、シャークフィンスタイルのアンテナなどのディテールが、スタイリングを引き締めている。
プジョーのジャン・フィリップ・インパラートCEOは以前、308は他のプジョーの大胆な外観をベースにしているとほのめかしていた。
「わたし達はデザインを第一に考えています。そうすれば、ブランドイメージは回復します」
現行モデルの308が2014年に発売されたとき、自信に満ちたデザイン・アプローチでプジョーの全ラインナップの変革が始まった。やがて成功を収め、より大胆なスタイルの3008、5008、208、2008と続いた。
新型308は2022年に発売され、プジョーの新時代の基礎を築くことになるだろう。プラットフォームは、現行のEMP2を改良したものが採用されている。このプラットフォームは、PSAグループの10以上のモデルに採用される。
高性能のPSEモデルにも期待
これまでのPSAの戦略では、EMP2モデルにはプラグイン・ハイブリッド技術を、コンパクトなCMPモデルにはEVを設定してきた。
次期308の主要モデルは、プラグイン・ハイブリッドが搭載できるよう設計されており、1.6Lガソリンエンジンと電気モーターを組み合せ、前輪を駆動するパッケージとなる。しかし、ファンの関心を引くのは、第2のプラグイン・ハイブリッドモデルだろう。
ハイパフォーマンスモデルを担当する新部門「PSE」によって開発されたこのモデルは、リアアクスルに電気モーターを追加して四輪駆動を実現し、300psを超えるホットハッチとしてスポーティーなシャシーとスタイリング・アップグレードを施すことで、フォルクスワーゲン・ゴルフRに対抗する。
PSEのバッジは、508のパフォーマンス仕様に最初に導入される。508 PSEが成功すれば、「3008や他のモデルにも適用できる」とインパラートはAUTOCARに語った。
成功は売り上げではなく、PSEモデルが受ける評判や評価で判断される。そのためには、「EVの変革」とその認知度を高めることが重要である。
GTiバッジは308や208以外には使用されない。しかし、PSEモデルを電動パワートレインのみに切り替えるという計画の一部として、英国限定でフルEV仕様には採用される可能性がある。
次の308シリーズには、5ドアハッチバックとエステートバージョン(SW)が再び設定されるが、収益性の低い308CCのようなクーペやコンバーチブルは計画されていない。
「個人的には好きなクルマですが、ほかに3つの優先すべき計画があります」とインパラートは述べ、電動モデルに加えて、5Gのコネクティビティと自動運転車両の開発を挙げている。
メルセデス・ベンツGLAが成功したように、308のクロスオーバー・バージョンは、プジョーにとっても大きな可能性を秘めている。