ボルボV60 D4 R-デザイン
公開 : 2014.01.25 19:20 更新 : 2017.05.29 19:08
■どんなクルマ?
新しいボルボV60 D4は、メーカーがこのクラスでは最高のパワーとCO2エミッションのコンビネーションを持つという4気筒のDRIVeターボ・ディーゼルを搭載したモデルだ。ボルボ60、70、80にまたがる新しいエンジン・アーキテクチャー・ファミリーは、120bhpから230bhpまでを発揮する2.0ℓディーゼルがラインアップされる。
DRIVeターボ・ディーゼルの効率とパフォーマンスの向上は、重量の軽減や新技術の導入など、トラディショナルな方法が取られている。新しいエンジンは、コモンレールにひとつのセンサーを持つのではなく、それぞれのフューエル・インジェクターは、4気筒それぞれのインジェクション・プレッシャーをモニターして対応しているのだという。
■どんな感じ?
エクセレントの一言に尽きる。メカニカル面のリファインは本当に素晴らしい。そして、そのエンジンは他の多くの4気筒ディーゼルよりも遥かに滑らかなフィーリングだ。本当にそう感じた。サウンドもBMWやメルでセスの6気筒のようだ。
また、レスポンスと各ギアでのパフォーマンスも印象深く、回転を上げても気持ちが良い。トルク・ピークの1750rpmからパワー・ピークの4250rpmまで、高速道路上でのクルージングは快適そのもので、エンジン・ノイズも静かだ。
しかし、オプションの8速オートマティックは、178bhp、40.8kg-mのD4エンジンのパワー・デリバリーをそのラグによって若干殺してしまっているようだ。もちろん、手動でギア・シフトをすることもできるが、スポーティなトリムを与えらたR-デザイン・モデルでも、オーナーが自ら積極的に手動シフトをすることはないだろう。
ステアリングはダイレクトだ。しかしBMW 3シリーズほどではない。乗り心地は、明らかに他のライバルと比べてもしなやかで、英国の酷いアスファルトの上でも快適だ。
R-デザインは18インチのホイールが履かされている。S60 R-デザインはCO2排出量で100g/kmを切るのに対し、このV60 R-デザインは112g/kmとその数値が悪くなっている。ボルボはその原因は18インチ・ホイールにあるとしている。
■「買い」か?
これまでで最高のV60であることは間違いない。確かにもう£700(12万円)足せば、BMW 320dのMスポーツ・ツーリングを買うことができる。しかし、V60 D4の魅力は、そのランニング・コストと低いCO2排出量にある。これはBMWが及ばない点だ。英国では、特に税金面で有利となるのだ。
また、ランニング・コストを別にしてもこのV60には大きな魅力がある。パンチの効いた新しいエンジンは、多くのユーザーの心を捕らえることになろう。
(スチュアート・ミルン)
ボルボV60 D4 R-デザイン
価格 | £32,095(552万円) |
最高速度 | 225km/h |
0-100km/h加速 | 7.6秒 |
燃費 | 22.9km/ℓ |
CO2排出量 | 112g/km |
乾燥重量 | 1662kg |
エンジン | 直列4気筒1969ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 178ps/4250rpm |
最大トルク | 40.8kg-m/1750-2500rpm |
ギアボックス | 8速オートマティック |