【字幕付き動画】試乗 トヨタGRスープラ 4気筒で十分か?

公開 : 2021.03.22 12:05

今回試乗するのはトヨタGRスープラ、それも6気筒3.0Lの最上位グレードではなくあえての4気筒2.0Lモデルに試乗し、4気筒で十分かを判定します。やはりGTとしての性格には6気筒が最適との結論になりました。

決定的な差異はサウンド

トヨタGRスープラはクールなクルマだ。しかし今回試乗するのは3.0L直列6気筒を搭載するグレードではなく、2.0Lの4気筒モデルだ。見た目の上での識別点は、10mm細いテールパイプや、1インチ小さくなり18インチとなったホイールなどが挙げられる。

パワーは340psではなく258psとなり、英国での価格も5万3000ポンド(800万円)ではなく4万5000ポンド(680万円)となる。エンジンの違いにより、その車重はおよそ100kg軽くなり1400kgを下回っている。軽いグレードほど楽しいという話もあるが、それはこのスープラにも当てはまるのだろうか。

ご存知の通りスープラはBMW Z4と多くの部分を共有している。ロングノーズのリラックスしたGTカーであり、滑らかで力強い3L直列6気筒エンジンが似合いそうだ。2Lの4気筒ユニットは遅いわけでもパフォーマンス不足でもないが、GTとして決定的に欠けているのはそのサウンドだと感じる。

そしてもう1つ気になる点を挙げるとすれば、車重が軽くなったにも関わらずブレーキが再調整されていないのではないだろうか。明らかにオーバーサーボであり、街乗りでは扱いにくさを感じるだろう。この点については驚きであると同時に、ストレスが溜まる部分だ。

GT的性格には6気筒

一方でハンドリングに関してはノーズが軽くなったおかげもあり、明らかに向上している。とはいえゆったりとしたGTカーらしさは残されており、3Lモデルとはまるで別物というほどではない。

小排気量になったことにより、公称燃費ももちろん低くなり、今日ほぼ1日走った結果としては11.7km/L程度となっている。確かに6気筒ではこんな燃費は得られないだろうが、それは大きな問題だろうか。

トヨタGRスープラ
トヨタGRスープラ

マスタングを買うのに直4ではなくV8を選びたくなるのと同様、スープラといえば6気筒というイメージがあるのではないか。

もちろんBMWゆずりのすばらしいエルゴノミクスやシート、着座姿勢などは健在だ。ATの動きも良く、敏捷性では6気筒モデルを上回る。とはいえ敏捷性が売りのモデルにかなうレベルではなく、あくまでもスポーティGTという性格は変わらない。それを踏まえると、われわれの結論としては6気筒を選ぶべきと考える。

詳細は動画にてお楽しみいただける。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事