【どこに注意?】低走行すぎる旧車 低走行=高品質とは限らず
公開 : 2021.03.20 05:45 更新 : 2021.10.13 12:14
外側はきれいでも安心はできない
その個体がガレージなど、風雨や紫外線の影響を受けにくいところに保管されていたとしてもまだ安心はできない。
走行距離が少ない理由が、毎年わずかの距離しか乗らなかったからなのか、それともガレージにしまったままずっと惰眠を貪っていたのかが運命の分かれ道なのである。
例えわずかでも定期的に動かされていた車両であれば、定期的に車検整備を受けてきているハズだから、最低限の整備はされていると考えられる。
一方、ただただガレージで眠っていた個体となると、当然ながら車検整備をなされることもなく、エンジンすらかけられることがなかった可能性すらあるのだ。
もしそのような全く動くことなく保管されていた個体を購入し、車検を取得しようとしたら、恐らく乗り出すまでの時点でかなりの交換部品が発生することは想像に難くない。
それどころか、旧車ということもあって部品の供給がなされているかすら危ういところなのである。
そして、なんとか路上復帰ができたとしても、何年も走行していなかった個体を走らせることで、更なるトラブルが発生することは間違いないだろう。
例えるなら、運動会で久しぶりに全力ダッシュをしたお父さんのごとく、そこかしこの可動部が悲鳴を上げるのだ。
そういった点を考えると、極端な低走行車よりは、内外装はそれなりにくたびれていても休むことなく走り続けてきた個体の方が、乗り出した後のトラブルは少ないということになる。
ただし適切な環境で保管され、距離を伸ばすことなくメンテナンスされてきたような奇跡の個体もないわけではないので、購入する際は過去のヒストリーも含めしっかり確認をして、最初の1歩踏み出していただきたい。