【環境に悪いクルマは罰金?】英国で導入進む「クリーンエアゾーン」とは 一部でハイブリッドも対象に

公開 : 2021.03.25 08:45

マンチェスター(予定)

時期:2022年春

ゾーンタイプ:クラスC

マンチェスター
マンチェスター

HGV、バス、コーチの1日あたりの料金:60ポンド(6550円/推定)

タクシーの1日あたりの料金:7.50ポンド(1100円/推定)

普通乗用車の1日あたりの料金:0ポンド

マンチェスターのCAZは、予想通り2022年に施行されれば、この種のものとしては最大規模となる。具体的な施行日はまだ確定していないが、2022年春が有力視されており、今夏にはゾーンの最終確認と施行日の決定が行われる予定だ。

政府はマンチェスターにクラスCの導入を要請しており、バースと同様に、HGV、バス、コーチ、バン、タクシーにのみ規制と料金が適用される。今のところ、普通の乗用車は除外されている。週7日、24時間、365日適用され、他のゾーンと同様に、自動ナンバープレート認識カメラによって監視される。

料金は、排出量と車両クラスに応じて設定され、政府が運営するサイトで支払うことになるが、現在予定されている料金が維持されれば、マンチェスターは比較的罰則の少ない地域となる。

HGV、バス、コーチのうち基準に適合しない車両は60ポンド、バンは10ポンド(1500円)を支払うことになる。乗用車は無料。ただし、タクシーは7.50ポンドを支払う必要がある。なお、緊急車両、特定のヒストリックカー、障害者用の税クラスを持つ車両については免除される。

グラスゴー、エジンバラ、ダンディー、アバディーン

時期:2022年2月~5月

ゾーンタイプ:不明

シトロエン・ベルランゴ
シトロエンベルランゴ

HGV、バス、コーチの1日あたりの料金:不明

タクシーの1日あたりの料金:不明

普通乗用車の1日あたりの料金:不明

2022年の春から夏にかけて、スコットランドではグラスゴー、エディンバラ、ダンディー、アバディーンの4都市でロー・エミッション・ゾーン(LEZ)と呼ばれるCAZが導入される予定だ。詳細はまだ不明だが、影響を受ける可能性があるのは、ユーロ6基準を満たしていないバスやHGV、ユーロ6基準を満たしていないディーゼル車、ユーロ4基準を満たしていないガソリン車など。

料金もまだ提示されていないが、アバディーン市議会は一定の猶予期間を設けることを認めている。この猶予期間は、非居住者および商用車については最低1年、場合によっては最長4年とし、居住者についてはさらに最大2年間の免除を認めるとしている。

その他、導入予定だが時期不明の都市

ニューカッスル

ゾーンの種類:クラスC

HGV、バス、コーチの1日あたりの料金:50ポンド(7500円/推定)

ニューカッスル
ニューカッスル

タクシーの1日あたりの料金:12.50ポンド(1880円/推定)

普通乗用車の1日あたりの料金:0ポンド

ニューカッスルは当初、2021年1月にCAZを導入する予定だった。しかし、政府の準備不足(市議会議員談)と、ナンバープレート認識カメラの提供企業の法的な問題の影響で、計画は延期されている。ニューカッスルにCAZが導入されることはほぼ確実だが、正確な時期は不明である。

市街地を中心としてクラスCに設定され、普通乗用車は除外されている。可能性としては、HGV、バス、コーチは50ポンド、タクシーとバンは12.50ポンドを支払うことになるだろう。

シェフィールド

ゾーンの種類:クラスC

HGV、バス、コーチの1日あたりの料金:50ポンド(7500円/推定)

タクシーの1日あたりの料金:10ポンド(1500円/推定)

一般乗用車の1日あたりの料金:0ポンド

シェフィールドのCAZの見通しは、ニューカッスルほど確実ではない。当初、CAZは今年後半に導入される予定だったが、新型コロナウイルスの流行による大気汚染への影響(2019年のレベルから最大33%低下)を受けて、市議会議員たちは再考することになった。現在提案されているのはクラスCで、通常の旅客輸送は見逃されるが、汚染を引き起こすHGV、コーチ、タクシーにはペナルティが課せられることになる。

エリアとしては、シェフィールドの内環状道路とパーク・スクエアを含む市の中心部をカバーするように計画されている。現在の提案では、料金はニューカッスルなどと同じで、HGVとバスは50ポンド、タクシー、バン、ローリーは10ポンドとなっている。

その他

リーズとリバプールにもCAZが導入される予定だった。しかし、両都市とも新型コロナウイルスの影響により保留されている。リーズでは、大気質が法的にCAZを必要とするレベルを下回っていると判断されたため、計画は無期限延期となりそうだ。ノッティンガムでは、CAZの計画を中止し、代わりにバスの改造や行政保有車両のハイブリッド化またはEV化によって大気汚染を減らすことにした。ケンブリッジでは、CAZの導入に向けた議論が続けられているが、いずれも決定には至っていない。

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