【CEV補助金追加】大幅値下げのテスラ・モデル3 リーフと比べてもお得といえるワケ 

公開 : 2021.04.01 05:45  更新 : 2021.10.22 10:12

リーフより価格・航続距離でメリット

テスラモデル3は、日産リーフと比べても割安だ。

モデル3スタンダードレンジプラスの価格は値下げによって429万円になったので、リーフでは40kWhのリチウムイオン電池を搭載するGの418万9000円に近い。

日産リーフ
日産リーフ    日産

リーフGが1回の充電で走行できる距離は、WLTCモードで322kmだ。モデル3スタンダードレンジプラスは448kmだから、リーフよりも126km長く走れる。

モデル3スタンダードレンジプラスは加速性能も優れ、停車状態から100km/hに達するまでの所要時間は5.6秒だ。ポルシェの電気自動車、タイカンの5.4秒に迫る。

モデル3ロングレンジの価格は499万円だから、リーフなら62kWhのリチウムイオン電池を搭載するeプラスGの499万8400円と同程度だ。

リーフeプラスGが1回の充電で走行できる距離はWLTCモードで458km、モデル3ロングレンジは580kmだから122km上まわる。

しかもモデル3ロングレンジは、前述のとおり4WDになり、停車状態から100km/hに達するまでの所要時間も4.4秒に短縮される。

ポルシェ・パナメーラ4 E-ハイブリッドと同等だ。これらの付加価値を考慮すると、モデル3ロングレンジは、リーフeプラスGに比べて買い得感が強い。

またモデル3ロングレンジは、スタンダードレンジプラスと比べても割安だ。1回の充電で走行できる距離が132km伸びて、加速性能も高まり、4WDだから走行安定性も向上する。これらの付加価値が70万円の上乗せで得られるからだ。

テスラの販売店によると「モデル3の中でもロングレンジは、約156万円の値下げになったこともあり、問い合わせが特に多い。優れた加速性能の効果もあり、従来のテスラとは違う新しいユーザーを獲得できている」という。

テスラサービスセンター全国4か所だが……

テスラのホームページによると、新車を販売しているテスラ・ストアは全国に4店舗となる。

車検、点検、各種の修理をおこなうサービスセンターも4か所だ(今後設置を予定している店舗が2か所ある)。これだけ少ないと顧客が不便を感じるのではないか。

テスラ・モデル3
テスラ・モデル3

そこをテスラの販売店に尋ねると、以下のような返答であった。

「テスラではサービス拠点が少ないので、不便を感じるユーザーも多い。ただし車検については、懇意にしている一般の修理工場などで受けることが可能だ」

「消耗品なども、パーツを送って対応できる。テスラの専門スタッフがチェックする必要がある時は、予約したうえで、テスラが提携している修理工場に車両を持ち込んでいただく。そこにスタッフが出張して、メンテナンスをおこなう方法もある」

このように融通を利かせているが、手続きは繁雑になりそうだ。テスラの販売店でも「なるべくサービスセンターに持ち込んでいただいた方が、不便を感じることはない」という。ユーザーにとっての安心感も高まる。

また日本車では、購入した販売店に車両を持ち込むと併設される修理工場(分類は指定工場)で車検や点検を受けられるが、テスラは異なる。

テスラ・ストアは展示と試乗を担当するので、車両は基本的にサービスセンターへ預ける。

記事に関わった人々

  • 渡辺陽一郎

    Yoichiro Watanabe

    1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。買い得グレードを見極める執筆も多く、吉野屋などに入った時も、どのセットメニューが割安か、無意識に計算してしまう。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事