【次世代フラッグシップの中身は?】ランボルギーニ アヴェンタドール後継にV12ハイブリッド搭載か 2022年発表予定

公開 : 2021.03.30 18:05

ランボルギーニ、EV戦略を最終決定

アヴェンタドールの後継モデルと改良後のウルスに加えて、V10搭載のウラカンをおそらく2024年か2025年にモデルチェンジする見込みだ。その先は、排出ガス規制によって自動車のEV化が促される中、将来的な戦略に焦点が当てられている。

ヴィンケルマンはAUTOCARにこう語っている。

ランボルギーニ・ウラカンSTO
ランボルギーニ・ウラカンSTO

「わたしの最大の課題は、2030年以降に何が起こっているのか、次世代をフォローするための明確な戦略を持つことです。製品の面だけでなく、これがブランドにとって何を意味するのか、明確なビジョンを持つこと。まずは2030年までの意味を考えることが大切だと思います」

「間違いなく、法的な限界を知ることができるはずです。ドアは非常に狭く、わたし達はボトルネックを通過しなければいけないでしょう」

ランボルギーニの完全電動化について尋ねると、ヴィンケルマンは「計画を詰めているところ」だと答えた。また、「ただ話し合いをするだけではありません。この先の道を歩んでいくのは大変なことですから、わたし達に何ができるのかを年単位で確認するために、財務状況を調べているのです。夢を持つのはいいことですが、それは現実的なものでなければなりません」

ランボルギーニにとって5番目に大きな市場である英国では、2030年にゼロ・エミッションでないクルマの新車販売が禁止される予定だ。それがどのような影響を与えるかについて尋ねられたヴィンケルマンは、次のように答えた。

「英国は当社の最重要市場の1つですから、将来的に成功を収めるためには法規制への対応が最重要です。もし失敗したら、わたし達は廃業してしまいます。なぜなら、法律に沿って、またお客様の期待に沿って、スーパースポーツカーを作る必要があるからです。この2つは必ずしも同じではありませんが、一致させなければならず、わたし達はこの挑戦に期待しています」

ランボルギーニは4番目のモデルラインとして2+2のグランドツアラーを追加することを検討しており、そのモデルをEVのみにする可能性もある。

ヴィンケルマンは、「焦点は既存のモデルとその次世代にある」としながらも、「わたし達の成功と市場分析を考えると、第4のモデルは、ランボルギーニのようなブランドにとって非常に可能性のあるものだと思います」と付け加えた。

Q&A ランボルギーニCEOインタビュー 

ランボルギーニのCEOであり、ブガッティの社長も務めるステファン・ヴィンケルマンへのインタビュー内容をお届けする。

ヴィンケルマンは2005年から2016年までランボルギーニを率いてきた。その後、同じフォルクスワーゲン・グループ傘下のアウディ・スポーツやブガッティを経て、2020年12月、前任者のステファノ・ドメリカリに代わり、4年ぶりとなるCEO再任を果たした。

――ランボルギーニに戻ってこれて嬉しいですか?

ステファン・ヴィンケルマン
ステファン・ヴィンケルマン

「戻ってくることができてとても嬉しいです。わたしのレセプションは信じられないものでした。工場に入ったときにはスタンディング・オベーションがありました。とても感動的でした。しかし、これは初日のことであり、その後は現実に戻らなければなりません」

――2020年の成功の要因は何だと思いますか?

「1つは、わたし達が危機に対して非常に強いということです。ブランド力が高く、完璧なイメージを持っています。製品も非常に強力です」

「人々は、いわば拘束された時間の中で失っているものに対して、自分へのご褒美を求めていたのです」

――2021年はどのような状況になるのでしょうか?

「2020年末までに、今年の9か月間の生産分はすでに完売しており、1月と2月の受注台数とお客様への納車台数は、昨年の同じ月、つまりパンデミック以前の月を上回っています」

――ランボルギーニとブガッティの間で、どのように時間のバランスをとるのですか?

「忙しいですよ。テクノロジーのおかげで、パンデミック以降、わたしはオンライン・ミーティングのエキスパートになりました。4分の3をイタリア、4分の1をフランスで過ごしています。コロナは旅の助けにはなりません。絶えず計画を変更しています」

――2つのブランドを直接つなぐのはあなただけですか?

「現在は、わたしがシナジー効果を発揮していますが、明日には他の人が登場するかもしれません。これは両社にとって有益で実りあることです。限定的ではありますが、役に立つのであればわたしはやります」

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