【どうなる?】レクサス電動車ラインナップの今後 「LF-Zエレクトリファイド」から読み解く
公開 : 2021.04.11 05:45
EV四駆、ダイレクト4の実態とは?
今回登場にしたLF-ZエレクトリファイドにおけるZとは、アルファベットの最後の文字として「究極」を指すと同時に、ゼロエミッションとして意味が含まれていることは明らかだ。
そうなると、2019年東京モーターショーでレクサスが説明した2020年前半導入のEV専用車が2025年量産想定のLF-Zとなるのだろうか?
順当にいけばe-TNGAでの最初の量産車は、トヨタとスバルの共同開発モデルになる可能性が高い。
デザインコンセプトの実車を2020年1月にスバル本社で開催されたスバル技術ミーティングで見たが、LF-Zエレクトリファイドとは「まったく違うデザインテイスト」だ。
また、EVによる四駆制御技術をスバルが開発するとなると、それはLF-Zエレクトリファイドに採用するダイレクト4と関係を持つとみるのが自然だろう。
トヨタを中心にスバル、マツダ、ヤマハなどがEV専用プラットフォームの共同企画・開発をおこなった、EV CA.スピリット社の成果が問われることになる。
さらには、UX 300eを東富士研究所で試乗した際、ESにリアモーターを備えた四輪駆動のテスト車にも乗ったが、レクサス単体としてもモーターによる駆動力制御の研究開発が大きく進んでいることを実感した。
はたして、ダイレクト4の乗り味はいかに?
レクサス・ラインナップの今後
LF-Zで搭載する電池容量だが、90kWhで満充電での航続距離は600kmとテスラや、GMキャデラックやGMCでEVプラットフォーム・アルティウム搭載のプレミアムカーを競合として意識した基本設計である。
では、ピュアEV以外のレクサス・ラインナップは今後、どのように進化していくのだろうか?
2025年までにEV、PHV、ハイブリッドなどの電動車を含む、約20車種の新型や改良モデルを投入するとしており、そうなると現行のUX、NX、RX、LXはハイブリッドの高度化とPHV化が徐々に進み、最上級LFも登場する。
セダンやクーペでは、さらに走りを極めたFシリーズが商品イメージをけん引し、クロスオーバー系を後追いするかたちでPHV化が進むとみるべきだろう。
こうしたレクサス・エレクトリファイド戦略について、2020年12月に富士スピードウェイを基点として開催されたレクサス・フルラインナップ試乗会でレクサス関係者らと意見交換した際、「単に電動化を急ぐのではなく、走りの奥深さや静粛性など初代LSで培ったあの開発思想への純粋な原点回帰」を強調していたことを思い出す。
そのほか、次世代レクサスの進化のカギは燃料電池車となる、LF-Zの燃料電池バージョン量産は2020年代後半になるのだろうか?
今後のレクサスの新展開を大いに期待したい。