【気が早い? いやいや】トヨタGR 86/スバルBRZ(3代目) PHEVの可能性は
公開 : 2021.04.06 09:25 更新 : 2021.10.27 21:45
まだ気が早い? 日本で披露された新型トヨタGR 86/スバルBRZ後継のPHEVの可能性を検討します。
GR 86/BRZ 2モデルそれぞれの顔
出たばかり、いや、今回世界初公開された新型トヨタGR 86の日本仕様はプロトタイプだ。
実際の販売開始は、2021年秋頃とまだ半年近く先である。
それにもかかわらず、オンライン開催されたトヨタとスバル両社関係者によるトークショーの内容や、車両のスペックを見ていると、次の世代となる3代目に搭載されるであろう、プラグインハイブリッドのユニットが想像できる……。
2代目となる新型GR 86は、先に量産されているGRスープラやGRヤリスが採用したファンクショナル・マトリックス・グリルを採用。担当デザイナーによると、グリルとバンパーの高さと位置を細工することで、BRZとはまったく別の顔を実現している。
ヘッドライトについては全体の輪郭はBRZと同じだが、GRスープラのようにトヨタがシグネチャーと呼ぶ「L字」形状をヘッドライトの輪郭内側に設けたことで、GRらしい顔つきとなっている。
一方、BRZのフロントマスクは、スバルの象徴である六連星をイメージしたヘキサゴンとフードからのボリューム感を表現。ヘッドライト輪郭内側は「Cシェイプ」としたことで、いかにもスバル顔となった。
さて、こうしたGR 86とBRZのフードの下には、「いまのところ」ガソリンエンジンが載っている。
排気量増もエンジン重量増は最低限
搭載されているパワーユニットは、スバルの真骨頂である水平対向型ガソリンエンジン。
初代と同じく4気筒で、排気量は初代から約2割アップした2387ccとした。
となれば、エンジン自体がひと回り大きくなったイメージがあるのだが、実はそうではない。
BRZの開発総責任者である、井上正彦PGM(プロジェクト・ゼネラル・マネージャー)は、
「ボア・ストロークを初代の86mm×86mmからボアアップして94mm×86mmとしている」
「しかし、シリンダーブロック内での拡張であり、エンジン本体の大きさは変わっておらず、重量増もほとんどない」という。
エンジン特性としては、初代では中回転域でトルクの伸びが落ち着いていたが、新型では低回転域から中回転域までガツン! とトルクが出て、さらに高回転域まで一気によく回るという大きな改善が見られる。
数値の上では最大出力235ps、最大トルクが25.5kg-mとなり、0-100km/h加速は初代の7.4秒から6.3秒へと1秒以上も躍進した。
こうしたパワーユニットの性能拡充は、車体の強靭化があってこそ、クルマ全体としての調和がとれる。
課題は「動きのバランス感」だといい、そこにスポーツカーらしさが備わる。
車体は、SGP(スバルグローバルプラットフォーム)で採用したインナーフレーム構造などを用いて剛性アップとしなやかさを両立させた。