【歓迎したい7シーターSUV】トヨタ・ハイランダー・ハイブリッドへ英国試乗 247psの四輪駆動

公開 : 2021.04.16 08:25

トヨタが欧米で展開する、大型SUVのハイランダー。ライバル勢と異なりPHEVではありませんが、有力候補に加えたい1台だと英国編集部は評価します。

北米を中心に重要な存在のハイランダー

text:James Attwood(ジェームス・アトウッド)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
欧州でのSUV人気に衰えが見られない中で、トヨタC-HRRAV4ランドクルーザー・プラドを英国で販売している。最近、ヤリスクロスの導入も発表された。

シティ・クロスオーバーとして、アイゴもリニューアルされる予定。だが、大きなモデルが空白のままだった。その余地を埋めるべく、トヨタはハイランダーの販売を英国で開始した。

トヨタ・ハイランダー 2.5 VVT-iハイブリッドAWD-i エクセル・プレミアム(英国仕様)
トヨタ・ハイランダー 2.5 VVT-iハイブリッドAWD-i エクセル・プレミアム(英国仕様)

ハイランダーは現在第4世代。かつて日本でも、クルーガーとして売られていたモデルだ。

7シーターのSUVで、北米市場を中心にトヨタのラインナップでは重要な位置を占める。アメリカでは中型のSUVに相当するが、英国でも日本でも、今では大型SUVと呼ぶサイズにある。

英国で見るハイランダーは、不思議とそれほど大きく見えない。既に見慣れた、RAV4に近いデザインが与えられているからかもしれない。

最近のトヨタ製モデルの特徴でもあるハンサムなスタイリングと、無骨なSUVらしさという難しいバランスを、上手に叶えていると思う。少し暗く退屈なインテリアは、今までのトヨタ車らしくもあるけれど。

エクセルやエクセル・プレミアムといった、英国で展開されるトリムグレードに関わらず、装備は充実していて居心地はいい。一方で同等サイズのアウディボルボ製モデルと比較して、プレミアムな雰囲気はない。トヨタがライバルに加えたいブランドだ。

充実した標準装備に実用的な7シーター

かといって、機能的に劣るわけではない。7.0インチのタッチモニターと一緒に、ダッシュボードにはエアコン用などのボタン類が残る。モニターに集約するより使いやすい。

すべての操作系はドライバーの手の届きやすい範囲に整い、アナログメーターとデジタルモニターが採用されたメーターパネルも見やすい。エクセル・プレミアムなら、ヘッドアップディスプレイも付く。

トヨタ・ハイランダー 2.5 VVT-iハイブリッドAWD-i エクセル・プレミアム(英国仕様)
トヨタ・ハイランダー 2.5 VVT-iハイブリッドAWD-i エクセル・プレミアム(英国仕様)

パノラミック・グラスルーフで車内は開放的だし、レザーシートにはヒーターとベンチレーション機能も付く。エアコンは3ゾーンで調整が可能。ハイランダーの装備に不足を感じることはないだろう。

小物入れが車内各所に備わり、SUBポートも要所にある。サウンドシステムはJBL社製がおごられる。

2列目シートは充分に広い。3列目は大人でも座れなくはないものの、長時間の自動車旅行は楽しめないかもしれない。少なくとも2列目シートが180mmスライド可能で、一番後ろの席にも乗り降りはしやすい。

3列目シートを畳めば、荷室容量は658Lが得られ、さらに2列目も折りたためば1177Lへ広がる。フロアもフラットになり、積み下ろししやすい。

世界各国で売られるハイランダーには、複数のパワートレインが用意されている。その中で、英国に導入されるのはシステム総合247psのガソリン・ハイブリッドのみ。

多くのライバルSUVがプラグイン・ハイブリッド(PHEV)であるのに対し、ハイランダーの場合はシリーズ・パラレル方式と呼ばれるタイプ。RAV4にもPHEVが用意されているのだが。

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