【長寿の秘訣は?】フルモデルチェンジせずとも堅調に売れる長寿モデルたち

公開 : 2021.04.20 05:45  更新 : 2021.10.22 10:12

綿密な改良が「長寿の秘訣」?

クルマを大幅に進化させるにはフルモデルチェンジが不可欠だが、今は前述のとおりそれが難しい状況だ。

そうなると時間を経過しても魅力を低下させないクルマづくりが大切になる。

スズキ・アルト
スズキアルト

そのためにはまず、最初に開発する段階で商品力を高め、時間を経過しても価値の下がりにくいつくり込みをおこなうことが大切だ。

ほかの車種とは違う個性も必要になる。

前述のデリカD:5、ランドクルーザー・プラド、アクア、アルト、ムーヴには、同じカテゴリーに属するライバル車とは違う機能、デザイン、価格の特徴がある。それが息の長い人気を保つ要因になった。

ほかの車種とは違う魅力的な個性は、中古車市場の流通価値と数年後の売却額も高めるから、販売面でも有利になる。

そして定期的に改良をおこない、特別仕様車なども設計して、長年にわたり大切に売り続けることも大切だ。つまりメーカーや販売店が愛情を注ぎ続けるクルマは、ユーザーからも長く愛されることができる。

記事に関わった人々

  • 渡辺陽一郎

    Yoichiro Watanabe

    1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。買い得グレードを見極める執筆も多く、吉野屋などに入った時も、どのセットメニューが割安か、無意識に計算してしまう。

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