【一体誰が?】2020年秋発売シビック・タイプR限定車 1500万円超で落札 日本

公開 : 2021.04.17 05:45  更新 : 2022.03.25 18:50

シビック・タイプR限定車がオークションで1500万円超で落札されました。向かう先は海外のようです。

ホンダ英国工場最後のタイプR

text:Kumiko Kato(加藤久美子)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

シビック・タイプRリミテッド・エディションとは、2017年発売の現行シビック・タイプRがマイナーチェンジを受けるタイミングで設定された限定車のこと。

ベースとなるタイプRとの違いは、初代シビック・タイプRを想起させるサンライトイエローIIを専用色に設定(ボディカラーは1色のみ。タイプRは5色)、リミテッド・エディション専用のBBS製20インチ鍛造アルミホイールを採用し、バネ下重量を軽量化したこと。

ホンダ・シビック・タイプRリミテッド・エディション
ホンダ・シビック・タイプRリミテッド・エディション

このほかにサーキットパフォーマンスに優れたハイグリップ20インチ専用タイヤ(ミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2)が適用されたことや、アダプティブ・ダンパー・システムとEPSの専用セッティングなど。

なお、車名にはタイプRシリーズ初となる「リミテッド・エディション」の名称を冠しており、台数限定の限定車であることを示すが、これにはもう1つの意味もありそうだ。

2001年発売の2代目から長年にわたってシビック・タイプRを製造してきた英国工場が閉鎖となることで、「リミテッド・エディション」=英国工場で生産される最後のモデル……という意味も込められているのでは、という見方もある。

当初タイプRの発売は2020年6月25日に予定されていたが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う生産活動への影響により同年10月9日に延期されており、リミテッド・エディションは11月30日の発売となった。

最初の10台(シリアル番号JPN-001-010)に関しては発売1週間前となる11月23日(月・祝)に、ホンダ公式ユーチューブのライブ配信にて「商談権に当選した10名」として発表がおこなわれた。

4月に東京でリミテッド・エディション初出品

世界では合計1020台が発売されたタイプRリミテッド・エディションだが、各国の割り当て台数は以下となっている。

・日本:200台
・アメリカ:600台
・カナダ:100台
・欧州:100台(うち、ドイツ:20台、フランス:2台など)

アメリカに日本の3倍ともなる600台もの割り当てがあることに驚くが、理由はシンプル。

アメリカにおけるシビックの人気は非常に高く、2020年は26万1225台のシビックが販売された。これは日本の約20倍に相当する。

アメリカは世界でもっとも多くのシビックが売れている国なのである。

ピックアップトラック含めた四輪全体の販売台数では全米で8位。セダンとしては、カムリに次ぐ販売台数となる。

なお、アメリカ仕様はエンジン出力が310psから300psにダウンしている。排ガス規制をクリアするための措置ということだ。

そしてこのタイプR限定車。日本では2021年2月からデリバリーが始まっているが、早くも4月最初のとある業者向けオークションに出品された。

近年はオークションに参加する海外業者も急増し、とくに高額で落札されることが多い「名車コーナー」では、明らかに海外向けと思われる落札も少なくない。

4月始めに開催されたオークションにおいて初出品されたタイプRリミテッド・エディションの仕様は、新車の状態であった。

記事に関わった人々

  • 加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。

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