【良くできた運転支援システム】ボルボXC40 リチャージT5(3) 長期テスト ナビ設定術
公開 : 2021.04.24 09:45 更新 : 2021.07.12 18:55
英国編集部でも人気のボルボXC40。そのPHEVはさらに良いのか、未来の自動車産業を担う技術はドライバーにも適しているのか、長期テストで確かめます。
積算4182km まだ高いご近所からの注目度
ボルボXC40の注目度はいまだに高い。BMWやアウディを所有するご近所さんが、ソーシャル・ディスタンスを保ちつつ近寄って来ることもしばしば。XC40を褒めながら、次はボルボに乗り換えようと考えている、と話しかけてくる。
PHEVにも、一度は興味を抱いてくれる。でもPHEVではないXC40より価格が高いことを知ると、その興味も薄らいでしまう様子。
積算5338m パイロットアシスト機能
感じ方は人それぞれだと思うが、筆者はボルボXC40の運転支援システム、パイロットアシストは良くできていると思う。むしろ、かなり気に入っている。AUTOCARの英国編集部には、賛同しないスタッフも数名いると思うけれど。
ただし、車線維持支援システムはあまり好きにはなれない。一般道を普通に運転している時は、安全を保とうと一生懸命なあまりに、少し介入が積極的過ぎるように感じる。
そんなシステムも、適切な状況なら便利であることは間違いない。高速道路を長距離走行する場面で、実際にその有用性を体験することができた。
ボルボのパイロットアシストは、アダプティブ・クルーズコントロール(ACC)と、車線維持支援システムを効果的に融合させて機能する。走行したい速度と、前方車両との車間距離を設定するだけで、半自律的に走ってくれる。
疲労を減らし運転に集中しやすい
ボルボXC40は、前方車両との距離と車線内の位置を保つように、自ら制御する。しかも、筆者がこれまで体験してきた同等の運転支援システムの中で、一番うまく機能するようだ。
車線からはみ出しそうになると、XC40はゆっくりステアリングを動かし修正する。ドライバーを優しくアシストするように。ウインカーを出せば、車線変更が終わるまで一切の介入がなくなる点も良い。
ACCの機能も先進的。前方車両へ接近すると徐々に減速し、先行車両がいなくなると速度維持も解除される。
高速道路を長距離走るような場面では、運転しやすいようにドライバーを助けてくれる。漫然とした操作や疲労を減らし、運転に集中しやすくなる。これは、長距離走行が得意なXC40の性格にもよくマッチしている。
スタイリッシュでプレミアムな北欧デザインのインテリアは、クルマでの長旅にもピッタリの場所。トップグレードのインスクリプション・プロではなおのこと。
同時に長距離ドライブは、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)のメリットとデメリットを教えてくれる。XC40 リチャージT5は、駆動用バッテリーが満充電なら最大38kmを電気モーターだけで走れる。これは、比較的すぐに超えてしまう距離だ。
充電がなくなると、バッテリーの重さが燃費に影響してくる。遠く離れた目的地で充電できなかった時、燃費への影響を実感することになる。