【年内に3つの新モデルも】フェラーリ初の完全EV 2025年発表予定 新CEOの人選も
公開 : 2021.04.19 06:25
フェラーリは2025年に初の電気自動車(EV)を発表します。4輪駆動の2シーターになると予想されます。
新世代のフェラーリ
フェラーリは、2025年に初の完全電動モデルを発売する予定だ。同社の会長兼CEO代行であるジョン・エルカンは、このマシンがフェラーリの「ユニークさと情熱」を「新しい世代にもたらす」と約束している。
イタリアのスーパーカーメーカーであるフェラーリは、以前から同社初のEVの開発に取り組んできたが、これまで発売時期を明言することはなかった。
しかし、エルカン会長は年次総会において、2025年にこのモデルを発表する予定であると述べた。また、「このモデルは、マラネロのエンジニアとデザイナーが夢見るような、わたし達の歴史上でも画期的な出来事になると確信できます」とも述べた。
また、プラグイン・ハイブリッドモデルや、2023年に新型ハイパーカーでル・マン24時間レースに復帰することなどを含む、フェラーリの幅広い電動化戦略について、エルカンは「これらの技術をモータースポーツとロードカーの両方に解釈して適用することは、フェラーリのユニークさと情熱を新しい世代に伝える大きなチャンスです」と付け加えた。
エルカンは、このEVの具体的な詳細については言及しなかった。昨年、リークされた特許情報によると、各車輪に電気モーターを搭載した4輪駆動の2シーターを開発しているようだ。
新CEOもまもなく決定か
フェラーリのコマーシャル責任者であるエンリコ・ガリエラは昨年、AUTOCARの取材に対し、電動技術によって「わたし達の立場に合ったクルマを生産できるようになる」までは、BEV(バッテリー式EV)を発売しないと語っていた。
また、「新技術を導入するのであれば、新しいものを市場に投入する必要があります。フェラーリは常にそうして新しい技術に取り組んできました。技術の進化は、フェラーリのDNAに100%組み込まれているのです」とも述べている。
年次総会でエルカンは、今後数か月のうちに3つのニューモデルを発表すると述べたが、その詳細は明らかにしなかった。
また、エルカンによると、昨年末に一身上の都合で退任したルイス・カミッレーリの後任となる新CEOの人選が進んでいるという。現在はエルカンが会長兼CEO代行を努めているが、カミッレーリの正式な後任者が決まる日も近そうだ。エルカンは、2022年に予定されている同社の投資家向けイベント「Capital Markets Day」において、新CEOがフェラーリの長期的なビジョンを説明する予定であることを示唆した。
さらに、2022年は「重要な新製品の発表の年にもなり、特にプロサングエ(フェラーリ初のSUV)は、本当に特別なものになりつつあります」と述べた。
フェラーリは2020年、前年比で約10%減となる9119台を販売している。