【ポニーカー対ホットハッチ】マスタングかフォーカスSTか ドライバーズ・フォードを比較 前編
公開 : 2021.05.01 09:45 更新 : 2021.05.17 15:06
ルックスに相応しい壮大な加速力
もし英国でマスタングのステアリングを握りたいなら、ブリットは魅力的な選択肢となる。V8エンジンは若干パワーアップし、サスペンションはアップグレード。ブレーキも大径化される。
見た目も良くなるし、サウンドも聴き応えが増す。標準のマスタングより良く走る。
今回の試乗車には、1600ポンド(24万円)のオプションとなる磁性流体ダンパーが組まれていて、驚くほど乗り心地が良かった。通常のマスタングは、舗装が乱れてくると落ち着きがなくなるのだが、そんな素振りは見せない。
ハイパワーな自然吸気エンジンのフィーリングは、最近ではめったに味わえない。久しぶりに高速で運転してみると、新鮮な体験に思えた。
5.0LのV8エンジンは、3500rpm以下の回転数ではとても穏やか。しかし最大トルクが得られる4600rpm前後を過ぎた辺りから、様相が変わっていく。アグレッシブなクルマの見た目にふさわしい。
まさに壮大な加速力。シフトアップのタイミングでクラッチを踏んでも、回転数の低下が遅いことは許してあげたい。メカニカルなMTで次のギアを選ぶタイミングは、慎重に図る必要がある。
北米市場では、スーパーチャージャーで過給されるマスタングGT500も売られている。最高出力は760psもある。とはいえ、マスタング・ブリットもれっきとしたデトロイトのマッスルカー。勇ましいルックスに負けないパワーを秘めている。
この続きは後編にて。