フォード・エスケープ2.0エコブースト

公開 : 2012.05.24 16:50  更新 : 2017.05.29 18:55

■どんなクルマ?

エントリー・レンジのトヨタRAV4からシボレー・エキノックスまでが顔を連ねるコンパクトSUVのマーケットは、もっとも大きく競争の激しい市場だ。フォード・エスケープは、常に確かで信頼できるパフォーマーであり、商用車としての魅力に満ちたモデルであった。

しかし、リデザインされたエスケープは、実質的はヨーロッパ市場でのクーガと同一モデルとなり、全く異なったモデルとなった。

「One Ford」戦略によってその用途を変更されたエスケープは、いままでよりも4インチ長い、フォーカスやCマックスと同じプラットフォームを持つSUVとなったのだ。

■どんな感じ?

前のトラックのようなエスケープと比べると、より低いフォルムとなった。フォードのデザイナーがエスケープに魅力的なスタイルを与えることが許可されたようだ。クーペのようなルーフラインが与えられ、ぶっきらぼうだった4×4モデルからホットハッチのようなスタイルに生まれ変わった。

キャビン・スタイルは更に印象的だ。旧いクーガに慣れているヨーロッパ人にとっては、注目に値するデザインが施されている。また、この新型のキャビンは広いだけでなく、明らかに高級志向となっている。特に、チタニウム・エディションは、本革張りのインテリアに、クロームとピアノ・ブラックのフィニッシュが施されており、これがユーティリティ・ビークルであることを忘れさせてしまうほどだ。

エンジンもほぼ一新された。アメリカではV6とハイブリッドがなくなり、その代わりとして2つのエコブーストが選べるようになった。176bhp、25.4kg-mの1.6リッター、237bhp、37.3kg-mの2.0リッターがそれで、更にヨーロッパ市場向けには138bhpと161bhpの2.0リッター・ターボ・ディーゼルと148bhpの1.6リッター・エコブーストも用意される。2.0リッター・ターボ・ディーゼル・モデルにはパワーシスト・デュアル・クラッチ・オートマティック・ギアボックスが組み合わせられる。

2.0リッターのエコブースト・エンジンを搭載した、4WDのチタニウム・モデルは、スムーズで、静かで、パフォーマンスに優れたモデルであった。旧いトラックのようなエスケープやクーガとは著しくドライビング・フィールが改善されている。

1720kgという車両重量のテスト車両ではあったが、驚く素早く反応し、ドライブすること自体を愉しむことができたのだ。

■「買い」か?

新しいエクケープ/クーガは、是非ともショッピング・リストに入れなくてはならないクルマだ。不利な面があるとすれば、フル装備にした時の価格だろう。それについては、言い訳をするのが難しいかもしれない。

(ポール・アイステンステイン)

フォード・エスケープ2.0エコブースト

価格 29,000ポンド(361万円)
最高速度 217km/h
0-100km/h加速 7.0秒
燃費 10.2km/l
Co2排出量 230g/km
乾燥重量 1720kg
エンジン 4気筒1999ccターボ
最高出力 237bhp
最大トルク 37.3kg-m
ギアボックス 6速オートマティック

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