【常に変化を受け入れる】アラン・マクニッシュ ドライバーからチーム代表へ アウディ・フォーミュラEのボスに訊く
公開 : 2021.04.25 08:05 更新 : 2021.07.12 18:38
EV懐疑派から愛好家へ
自動車ディーラーの息子であるマクニッシュは、EVに懐疑的な人たちの気持ちをよく理解している。実は、彼もかつてはそうだったのだ。
「スポーツの観点から見て、わたしは冷笑的でした」と言いながらも、今ではモナコの自宅から毎日の移動手段としてEVを走らせていることを嬉しそうに話してくれた。
「フォーミュラEが初めてモナコでレースを行ったとき(2015年)、わたしは妻と2人の子供と一緒にグランドスタンドに座っていました。パドックには一度も近づかなかったし、正直言って印象に残っていないんです」
「レースはかなり良いものでしたが、クラッシュの嵐でしたね。レースが始まるとすぐにクラッシュして、騒音の少なさを打ち消していました。しかし、彼らが何か新しいことをしようとしているのはわかりましたし、わたしも常に新しいアイデアを受け入れています」
「その後、シーズン2でベルリンに行きましたが、間違いなく進化していました。より効率的でプロフェッショナルなものになり、リアルで具体的なものになりました。F1では決してできなかった、パリやニューヨークの真ん中で開催しているのです」
「レースは地域社会にも貢献します。市民がクルマでどこかに行くのではなく、イベントが街にやってくるのですから。フォーミュラEのレースには、これまで他のモータースポーツで見たことがないほど多くの家族連れが訪れています。これはいいことだと思います」