【人とクルマは仲間】トヨタ・ミライ 首都高で体験「アドバンスド・ドライブ」
公開 : 2021.04.29 11:55
「アドバンスド・ドライブ・レディ」
走行中、ダッシュボード内の右上には、使用可能な地点までの残り距離が表示されている。
アドバンスド・ドライブの基盤となる、高精度三次元地図が使用可能な自動車専用道の最寄りの入路までの距離を示している。
首都高速の有明入路から本線に入る。しばらくして「アドバンスド・ドライブ・レディ(準備中完了)」の表示が出た。
これは、高精度三次元地図上でGPSを使った衛星測位で自車位置を確認している。
ただし、「GPSはあくまでも自車位置確認のきっかけであり、トンネルに入っても車載のカメラ、レーダー、ライダーなどの各種センサーが周囲の状況を判断して走行していく」(トヨタ開発者)という。
「アドバンスド・ドライブ・レディ」の状態でステアリングスポーツの右側にあるメインスイッチを1回押す。すると、ダッシュボード内の表示色はグレーとなり、ステアリングに手を添えたハンズオン状態になる。
さらにこのまま数秒間待っているとダッシュボード内の表示色がブルーに変った。これで、ハンズオフが可能になる。
ちなみに、コロナ対策でマスクを着用していたが、ドライバーモニタリングカメラの認識によって、マスクをしているとハンズオフの状態にならなかった。
また、ハンズオフに切り替わってからマスクとつけると数十秒後にハンズオンの状態に戻った。
運転が「楽」 クルマとの一体感も
次に、自動での追い越しを体験した。
前車との速度差が大きいクルマが判断すると、「追い抜きますか? 」という表示が出る。ステアリング上の操作ボタンで「はい」を押し、ハンドルを保持して進行方向を目視で確認すると自動で車線変更が始まった。
また、ハンズオフの状態でウインカーを1段目まで1秒押しても車線変更ができた。
「相対速度差で、斜め後方から接近してくるクルマと6秒以上の差があると自動で車線変更する」(トヨタ開発者)という。
その後、千鳥町でいったん首都高速を降りて、Uターンしてから都心環状線C1に向かった。
C1方面への分岐地点では、あらかじめカーナビでルート設定しているため、分岐の少し手前で自動で車線変更してくれた。
C1に入ると50km/h規制となるため、ハンズオフにはならない設定となった。
かなり曲率がきついコーナーが続いても、操舵の補助量とタイミングは適格である。
こうして約1時間に渡り、ミライに搭載されたアドバンスド・ドライブを初試乗したが、端的に運転がとても楽で、疲れが少なかった。
ただし、運転する楽しさがクルマのシステムに奪われている、という感じでもない。
トヨタがいう「チームメイト」、ドライバーとクルマが仲間になるという表現。
こうして試乗してみると、たしかにそんな雰囲気がある。