【4気筒から6気筒へ変更】BMW 4シリーズ(4) 長期テスト 貴重なストレート6の440i
公開 : 2021.05.08 09:45 更新 : 2021.07.12 18:55
SUVが主役となった自動車市場に、2ドアクーペの居場所はまだあるでしょうか。最新BMW 4シリーズの実力を、長期テストで英国編集部が確かめます。
積算2731km 420dの長距離性能は確かめられず
BMW 420dの長期テストも終りが見えてきた。そこで一度きれいに洗車し、掃除することにした。
新型コロナウイルスの影響で、420dの長距離性能を充分に確かめられなかったのが残念だ。最近は電気自動車の話題ばかりだが、4気筒ディーゼルターボの安楽な走りは、いまだに健在なはず。
積算3773km 420dから440iへ変更
突然のことで驚いた。BMW 420dクーペを幸運にも運転できていた筆者だが、ある日BMWからスタッフがやって来て、黒色のM440i xドライブと交換して帰っていった。M4の次に、高性能な4シリーズ・クーペだ。
BMWのクーペは、歴史的にも特別なクルマだと思う。直列6気筒エンジンを搭載した440iは、もっと特別。最新のCクラスからは直列6気筒が消える中で、大切な遺産のようなものを守っている存在でもある。
日常的な運転では、4気筒ディーゼルターボの420dとの違いは気付きにくい。でも前方の道が開けると、440iならもう少し速度を伸ばせる。ストレート6はレッドライン目掛けて吹け上がり、スムーズな加速に身を置ける。
420dもパワー不足には感じなかった。でも、ここまで気持ち良くは回らない。
一方で、420dの安楽で賢明に長距離を運転できる能力も忘れがたい。とても良くできた相棒だった。とはいえ、より速い440iもすっかり好きになった。
汚れやすい黒のボディに沢山のオプション
ブラックというボディカラーには、一長一短がある。まず、存在感の強いフロントグリルを控えめに見せてくれる。筆者のところへやって来た440iには、ボディと同色に塗られるオプションも選ばれていて、ほとんど気にならない。
一方で雨がちな天気では、ボディがすぐに汚れてしまう。筆者なら、420dの塗装色だったアークティックレース・ブルーメタリックを選びたい。
さらに750ポンド(11万円)のオプションとなる、シャドーラインプラス・パッケージを追加するだろう。フロントノーズがブラックに塗られ、カッコいい19インチのホイールも付いてくる。
ヘッドライトもスモーク加工されたように見える。ちょっとワルっぽいが、4シリーズのデザインなら似合うと思う。
長期テストで交代となった440iには1500ポンド(22万円)のビジビリティ・パッケージと、3650ポンド(55万円)のテクノロジープラス・パッケージ、1950ポンド(29万円)のコンフォートプラス・パッケージのオプションが付いている。
レーザーを利用したヘッドライトは素晴らしい。非常にクリアで、白い光が開けた夜道では一面に広がる。ハイビームアシストの動きや、対向車がどれくらい眩しいのかはまだ確認していない。
500ポンド(7万5000円)のピアノブラック・インテリアが、車内を引き締めている。光沢のある黒いトリムはきれいだが、ボディと同じくすぐに汚れてしまうようだ。