【乗りかえ検討の方へ】新旧比較 新型ホンダ・ヴェゼルどこが進化? 

公開 : 2021.04.27 05:45  更新 : 2021.10.22 10:12

新旧ホンダ・ヴェゼルを比較します。内装の質、乗り心地、燃費、安全装備などで進化が見られます。

ボディサイズ/スタイル/安全装備は?

text:Yoichiro Watanabe(渡辺陽一郎)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

コンパクトSUVの人気車種、ヴェゼルが2代目にフルモデルチェンジされた。

先代(初代)モデルから新型への乗り替えを検討している方も多いと思う。そこでヴェゼルの新旧モデルを比べたい。

ホンダ・ヴェゼル
ホンダヴェゼル    ホンダ

ボディサイズは先代型とほぼ同じだ。

全幅は20mmほど広がったが、1790mmだからコンパクトSUVの範囲におさまる。全高は売れ筋グレードが1590mmだから、先代型に比べると天井が20mmほど下がった。

外観の印象は大きく変わった。

先代型はサイドウインドウの下端を後ろに向けて持ち上げ、躍動感を演出したが、新型は水平基調だから落ち着いた雰囲気だ。このボディスタイルの変化により、斜め後方の視界が少し向上している。

また、ボンネットの視認性も高まったので、車幅やボディの先端位置が分かりやすい。小回りの利きは同程度だが、新型は先代型よりも運転しやすくなった。

安全装備は幅広く進化した。

衝突被害軽減ブレーキは、車両や歩行者に加えて自転車も検知する。ブラインドスポットインフォメーションも採用され、ドライバーの死角に入る後方の並走車両を検知して警報する。ホンダ・センシングの安全機能が一層向上した。

内装/前後席の居住性/荷室は?

内装の質は、コンパクトSUVとしては先代型も高かった。

例えばインパネに施されたステッチ(縫い目)は、ミドルサイズSUVのCR-Vは模造品だが、先代ヴェゼルは本物の糸を使った。新型のインパネは水平基調でワイド感を強調するが、質感は先代型と同等だ。

ホンダ・ヴェゼル
ホンダ・ヴェゼル

前後席の居住性も同程度になる。新型のプラットフォームは先代型と共通で、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)も2610mmだから等しい。燃料タンクを前席の下に搭載したこともあり、コンパクトSUVとしては、後席と荷室に余裕がある。

身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は、新旧モデルともに握りコブシ2つ半だ。ボディの大きなCR-Vと同等の空間を確保した。

新旧モデルで異なるのは座り心地だ。新型では全高が20mmほど下がったので、頭上の空間を確保するために、着座位置も15mmほど下げた。

したがって新型の着座姿勢は先代型に比べて腰が少し落ち込むが、柔軟性も増してリラックス感覚を強めた。シートの快適性を新旧モデルで比べると、先代型の着座姿勢にも魅力はあるが、多くのユーザーが新型を好むだろう。

荷室の面積は新旧モデルとも十分にある。ただし新型ではリアゲートの角度を寝かせたので、背の高い荷物を積む機会の多いユーザーは、積載容量を確認したい。シートアレンジは新旧モデルともにほぼ同じだ。

記事に関わった人々

  • 渡辺陽一郎

    Yoichiro Watanabe

    1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。買い得グレードを見極める執筆も多く、吉野屋などに入った時も、どのセットメニューが割安か、無意識に計算してしまう。

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