【そっくりだけど】メルセデス・ベンツEQAとGLA、違いは 数値で立ち位置を知る
公開 : 2021.04.27 11:45 更新 : 2021.10.09 23:41
メルセデス・ベンツEQAが日本で発売されました。動力性能などをGLA兄弟と数値で比較してみます。
メルセデスAMGとGLAの中間?
メルセデス・ベンツのEQブランドから2モデル目となる純電気自動車のEQAが、2021年4月26日よりついに発売となった。
EQAは、EQブランドのAクラス相当のモデルということで、言ってしまえばエンジン車であるGLAとの兄弟車ともなる。
そこで、EQAとGLAの関係を数字でもって比較し、EQAのポジションを考えてみたいと思う。
まず、寸法だ。EQAは全長4465×全幅1835×全高1625mm。これはGLAのベース車となるGLA 180の4415(AMGライン装着時は4440)×1835×1620mmとかなり近い。ほぼ同格といっていいだろう。
次の注目はグレードだ。
今回発表されたのは、ただのEQAではなく、「EQA 250」というグレードであった。価格は640万円だ。注目点は「250」にある。
メルセデス・ベンツは、モデル名の後にくる数字で、そのグレードのパワー感を示している。従来のイメージでは、2.5L相当のガソリン・エンジン車に該当する。
ちなみにエンジン車であるGLAは、現在、GLA 180(495万円)、GLA 200 d 4マティック(503万円)、メルセデスAMG GLA 35 4マティック(702万円)、メルセデスAMG GLA 45 S 4マティック(895万円)が販売されている。
そして、新たに登場したEQA 250は数字的にも価格的にも、ちょうどGLA 200 d 4マティックの上、AMGモデルの下に収まっている。
まさに絶妙な価格設定だ。通常のGLAモデルとしては最も高いが、AMGほどではないというのがEQA 250ということだろう。
動力性能などを比較すると……
動力性能に注目してみると、EQA 250は最高出力140kW(190ps)/最大トルク37.7kg-mのモーターをフロントに搭載する。ガソリン・エンジン車の2.5L相当というよりも、若干、パワフルな数字だ。
それに対して、ガソリンの1.3LターボのGLA 180は、最高出力100kW(136ps)/最大トルク20.4kg-m。
そしてGLA 200d 4マティックは、2Lのディーゼルで、最高出力110kW(150ps)/最大トルク32.6kg-mとなる。やはり、EQA 250の方がスペックでは上。ここでも一般のGLAシリーズの中で、EQA 250が最強となる。
しかし、AMGモデルと比べると、やはりEQA 250は格下だ。
メルセデスAMG GLA 35 4マティックは2Lのガソリン・ターボで、最高出力225kW(306ps)/最大トルク40.8kg-m。
そして最強モデルとなるメルセデスAMG GLA 45 S 4マティックは、同じく2Lのガソリン・ターボで、最高出力310kW(421ps)/最大トルク51.0kg-mとなる。
面白いもので、動力性能でも、EQA 250は、一般のGLAとAMGの間となるスペックが与えられていたのだ。
では、最後に航続距離を比較してみたい。EQA 250は66.5kWhの電池を搭載し、最高422km(WLTCモード)の航続距離を実現する。
では、エンジン車の航続距離はいかがなものなのか。
GLA 180の燃費性能は14.1km/L(WLTCモード)で、燃料タンクは43L。つまり、14.1km/L×43Lで606.3kmの航続距離となる。
GLA 200 d 4マティックは16.5km/Lでタンクが51L。航続距離は841.5kmとなる。
AMG 35 4マティックは、11.6km/Lでタンク51Lとなり、航続距離は591.6km。
AMG 45 S 4マティックが10.4km/Lのタンク51Lで530.4km。
残念ながら、航続距離ではEQA 250が最小となってしまった。この点がEVのデメリットといえるだろう。